堪能しようそうしよう
アナベルを始めた当初は、お店にもっとTシャツがあったような気がします。たぶん大きなテーブルが一つ埋まっても足らないほど、たくさんあった。ぼくも妻も今よりずっとTシャツ的なものを着ていたけど、年齢とともに、そしてある意味ファッションの大きな潮流のなかで、着なくなったわけではないが、厳選して着るようになり、お店でのセレクトもこれでもかというほどに厳選している。その中で、今年ぼくが一番たくさんのオーダーをしたのがこのTシャツ2つです。
ゴーーシュ オーガニックスビンコットンTee(上フレンチスリーブ、下半袖Tee 共に¥12,100税込)
ゴーシュが例年使用していた100/2(ひゃくそう)のマイルド天竺も最高でしたが、その最高を変えるほどの素敵な素材です。「オーガニックスビンコットン」とありますが、SUVIN(スビン)は超長綿(ちょうちょうめん)の中でも特別な品種です。繊維長が長い綿を超長綿と言いますが、最も有名でたくさん流通しているのは「スーピマコットン」です。SUVINの流通量はスーピマコットンのおよそ1000分の1近くで、流通するコットン全体の0.05%程度だということです。生産できる気候条件も限られており、通常のコットンより収穫までの時間もかかるため、上質な分、生産者のリスクが高く、流通が年々少なくなっている現状です。
こちらは昨年もご紹介したフレンチスリーブデザインです。二の腕に沿って程よく覆い隠す長さが毎年ご好評をいただいているかたちです。
FACTORYのサルエルパンツにタックインしても素敵です。
半袖Tシャツは真夏にはあまり登場しないかも?なデニムに合わせてシンプルに。ゆとりのあるビッグTeeなのに、どこか上品なのは素材とゴーシュのデザインのおかげでしょう。個人的にはこの新型がえらく気に入ってしまって、、たくさんオーダーしています。でもなくなったらゴメンなさい。
ベージュのフレンチスリーブはmuniさんの刺繍入りのライトデニムのパンツに合わせて。
半袖は真夏も活躍するNO CONTROL AIRのマカロニパンツに合わせて。
SUVINの良いところは、繊維そのものが最も細いというところで、しかも丈夫であるところ。同じ太さの糸を作ろうとした時に、繊維が細い方は繊維をたくさん紡ぐ必要がありますね。つまり、同じ太さの糸でも、SUVINは他のコットンより繊維の密度が高いということになります。
カーキのフレンチスリーブは同系色でシックに。
先ほどの続きですが、同じ太さの糸でも他のコットンより密度が上がり、なおかつ繊維長があるということで、ものすごく滑らかです。カシミアの糸が高価なのも、ざっくり言うと同じ理由です。
半袖はバルーンワイドパンツに合わせて。さらに今回ゴーシュが用いている生地は、SUVINの糸がオーガニックの土壌で栽培されたものといいうわけです。
こちらがレッドです。展示会場で見たときには、「夏にこの赤がおしゃれだな、、」と思って引き寄せられるような色でした。ぼくの個人的な一押しはこの色です。
レッドの半袖は先ほども登場したコットンリネンデニムのバルーンパンツに合わせて。
今回ゴーシュさんが使用しているSUVINコットンは、オーガニックでしかも度詰めの天竺ですから、滑らかでふっくらして、丈夫で透け感も少ないのが特徴です。素材は皆さんにお勧めしたい最高の肌触り。デザインは好みもありますのでそこはお好みで。
ブラックのフレンチスリーブはブラックのサルエルパンツにタックイン。シンプルでかっこいいお気に入りのスタイリングです。帽子も似合いそうだし小物で遊べます。
半袖のブラックはとってもカジュアルな雰囲気で。半袖というより5分袖というのが良いですね。身頃に対して袖がシュッとして、着てみるととても品のあるバランスです。
ぼくも「SUVIN(スビン)」という品種があることを知ったのは、13年ほど前の話です。ある日、好きなお店で買い物をしていた時、すごく手触りのいいTシャツがあるな、、と思って手に取って見ていると、そのお店の店員さんがとても丁寧に説明してくれたのがSUVINコットンでした。オーガニックの超長綿は他にもたくさんTシャツを持っていましたが、その時触ったそのSUVINは、まさに初めての感触でした。南インドの一部の高山地域でしか栽培が叶わない希少種であるSUVINをゴーシュの最高のデザインにのせて、どうぞご堪能ください。