「発音」て大事
SUSURIデザイナー斎藤さんの日本語にはたくさんの擬音語が使われていて、可愛げのようなものを感じますが、それはいつも気になる商品名にも言えること。。
SUSURI ハクニーパンツ ¥29,700(税込)
「ハクニー」ってなに?っていう反応が僕の中では普通です。「あー、ハクニーね。馬が関係したパンツなの?」って反応できる人いるのかな?気になってすぐ聞いたら、イギリスの馬の品種の一つだそうです。名付けた深い理由は聞かなかったけど、たぶん発音が気に入ったのではないでしょうか。
昔、妻とイタリアに行った時、あるブランドの名前が気に入ってしまったようで、旅行中、何かと妻が口ずさんでいた「ボッテガべネタ」。気に入っちゃったんですね、発音が。ブランドの名前など一切覚えない妻が、おそらく生涯忘れることのないブランド名は、買ったことのない「ボッテガべネタ」ではなかろうか。実は同じようなことが娘の幼少期にもあったことを思い出した。まだ4歳か5歳くらいの頃、日本地図のパズルをやっていた時、ある県の名前を娘はえらく気に入ったようで、その名前ばかり口にするようになった。それは「鳥取」。ずっと鳥取、鳥取とつぶやいていた。娘が就学前に初めて覚えた都道府県は、縁もゆかりもない「鳥取」でした。
つまり何が言いたいかというと、「発音」て人に覚えてもらったり、人の印象に残るかどうかに大きく影響するということ。斎藤さんは、それがわかっていて、名前で遊んでいるように感じます。
フロントは2タックでボタンフライ。小さな天狗やボタンの付け方が可愛らしい。
後ろ側の一部にゴムが入ります。ゴムあがり+数センチでしょうか。その辺りは通信販売ページをご覧ください。生地はSUSURIさんが好きな、生地にムラや線などのあたりがたくさん出ているタイプの生地。タッチは軽くサラッとした、いかにも夏むけの感触で、ムラ感があるのに品もある。もしかしたら品を感じるのは生地の感触だけでなく、色にも影響されているのかもしれません。
この2色展開です。ぱっと見の僕の第一印象は「紳士用スラックス」でした。久しぶりに見たこの手のパンツに強く反応してしまった。女性が穿くとどんなだろう?という思考が既に新鮮でした。今、ここまでワイドが定着して、それはそれで楽しみながら、その逆側にあるものへの興味も同時進行している時期なのでしょう。これはまさに逆側にあるものに感じました。
ゴーシュのフレンチスリーブTeeに合わせて。
シンプルなTシャツやブラウスは品よくまとまりますね。なんだか久しぶりに新しくトップスも欲しくなるような印象のパンツです。(自分が穿くならって考えた時の個人的な感情です)
せっかくのタックを見せるべく、タックイン。
横からのシルエットもシンプルに綺麗です。綺麗めのパンツが久しぶりの人ほど新鮮な気分が貰えるのかもしれませんし、吐き慣れている人は、生地感が素敵ですし、色もかっこいいので新たなバリエーションで取り入れてみても良いのではないでしょうか。
ライトブルーは、ゴーシュのTシャツのようなブラウスを合わせて。
昔、ブリーチをかけたこんな色のデニムにハマった時期があって、何を一番気に入って合わせてたっけ?と考えていた。一番初めに思い出したのはジョンスメドレーのネイビーのカーディガンと、同じくジョンスメのオレンジのポロシャツ。秋冬は黄色のタッターソール柄のハーフコートを合わせていた。こういう色のパンツは、色合わせに個人差が出るので、自分らしい色合わせを探してもらえたらと思います。なかったから着せませんでしたが、妻には明るめのグリーンとか、レモンイエローなんかを合わせたら似合いそうだなと。ネイビーとか、妻には渋すぎます。
ハクニーパンツのハクニーは、馬の品種の名前で、このパンツは馬にまたがる姿を想像しながらデザインしたパンツだそう。英国のビシッとしたスタイリングが想像できますね。皆さんならどう着ますか?僕は色々想像できてしまって、困ります。今お店にないような、、例えば薄手のライダースとかもかっこいいでしょうし、プリントTシャツも大人っぽくまとまりそう。靴は?オールスターのハイカットもいいし、マーチンもかっこいい。女性らしくゆったりとしたギャザーロングシャツに柄のあるミュールもいい。合わせようによって全然違ったスタイリングがチラチラする。皆様もぜひ、想像してみてくださいね。