annabelle

Honnete〜姉妹伴〜永遠の魅力(長話)

Honnete(オネット)はフランスのファブリックメーカーであり、

様々な有名ブランドへの生地の供給をはじめ、生産まで請け負う

老舗のファクトリーである。そもそもはメンズオンリーのブランドから

スタートをし、日本のディストリビューターとなった会社でHonneteを

担当したある女性が、とんでもなくオシャレであったことから、

徐々にレディースブランド化していき、今に至るものであります。

前職からのお仕事の関係で仲良くさせていただいている友人、

西荻窪のpoefuの代表である柿本さんは、10年以上前からHonneteを気にかけていました。

もっと正確に言うと、Honneteを担当する女性ディレクターのセンスを気にかけていました。

あまりにもオシャレな女性がどんなブランドに育てるのか?

興味を持っていたのだと思います。

poefuの1年後にannabelleをオープンした私は、オープン準備中からHonneteの

噂は耳にしており、柿本さんのご紹介で、ブランドの展示会へ伺ったのが最初でした。

annabelleをオープンした2012年では、Honneteのデザインはやや前衛的で、

相当チカラは注いで販売に望んではみたものの、購入してくださったのは

ごく僅かなお客様でした。そんな中、poefuの柿本さんから提案されたのが、

「姉妹伴(シマイハン)」でした。

その内容は、、、、

世の中の洋服好きがまだあまり知らないブランドを、

世の中の洋服好きがほとんど知らない小さなお店で妙に力を込めて

販売したら面白いんじゃないかな?

Honneteの企画に首を突っ込んで、poefuとannabelleにしか売っていない

商品を作りましょう!というワクワクが止まらない提案でした。

そして2012年の秋、英国の老舗ファブリックメーカーである「LIBERTY」の

プリント柄を用いて特注でワンピースを作ったのが始まりでした。

翌年の春から現在の製品染のIRISH LINENシリーズをスタートさせ、

少しずつ認知していただくようになりました。

poefuさんでは当初からかなりの人数のお客様に販売を進めていましたが、

annabelleはまだまだで、力不足を痛感していたことを覚えています。

そんな時、私が書いていたブログを見てくださり、

「Honneteの特集を組みたい。」と言ってくださったのが、

今もお世話になっている「ナチュリラ編集部(当時)」さんでした。

しかも初登場にも関わらず、全8ページというゴージャスな企画。

そのおかげで、annabelleでもどんどん人気者に駆け上がり、

全国からお問い合わせをいただくようになりました。

それが2014年の夏のことです。

ファッション業界に長く勤めていると、嫌でも「トレンド」を

頭の片隅に置いておく程度の意識は持ち合わせます。

そこから考えると、流行ったものは廃れるのです。

Honneteを大好きでいる一方で、いつか廃れてしまうのか。。

という不安も大いにありました。当然です。

しかしHonneteは嬉しいことにその定石を打ち破りました。

販売から10年20シーズンを迎える今もなお、

多くのお客様から期待され、お問い合わせもたくさんいただきます。

その内容を簡潔に分析すると、こういうことだと思います。

「Honneteは、すごくたくさんの人がリピートしてくださっているお洋服」

身近では妻がまさにその一人であるわけですが、

「今日の夕飯は何にしようかな?」と同じテンションで、

「今年のHonneteは何にしようかな?」ってクチにします。

クローゼットにズラッと並ぶHonneteは今も全てが現役です。

2021年春夏現在のHonneteの通常のラインナップを見ると

IRISH LINENの商品は僅かで、poefuとannabelleが扱うHonnete商品の

全てが、世界で2つのお店でしか買えないラインナップであることがわかります。

想像を超える嬉しい出来事です。

そんなHonneteの姉妹伴、IRISH LINENシリーズから、本日は

poefuさんでも今シーズンお取り扱いをしていない、

2つの商品をまずご紹介したいと思います。

デザインは定番的に扱ってきたものですので、説明は簡潔に

スタイリングをお楽しみください。

Honnete
Long shirts cardigan  ¥27,500(税込)

2つボタンのシャツカーデの最も大きな特徴は、

このボタンの留め方にあります。

写真がなくて申し訳ないのですが、このボタンを外して

ペタッと綺麗に置くと、ボタンと釦ホールは結構離れます。

こんな具合に。

置いて写真を撮るとわかりやすいのですが、

肩口からまっすぐ下に前端が下がったデザインですので、

2つのボタンは、言うなればやや無理矢理に留めた状態を

デザインとしているのです。

だからこんなふうに少し引っ張られた、

不思議なニュアンスがシルエットになって出てきます。

裾はシャツテールで、縫製仕様もそれに伴って

シャツ仕様になっております。

妻も大のお気に入りで、今時期から夏まで袖を捲って着まくっている

デザインです。重ね着も楽しいのが嬉しいところです。

久しぶりのフロストグレー。

白と同じような感覚で着ていただけるけど、実は薄いグレー。

白とも合わせやすい無敵カラーです。

パンツ+Tシャツに羽織るように重ねるだけ。

まさにロングシャツを着るような気軽な感覚で取り入れて。

着てみると、ボタンが2つだけというのが本当に素敵です。

SUSURIさんのキャミドレスに重ねて、カーディガンのように。

このくらいの着丈のカーディガンは今ではたくさんありますから、

とっても気軽に取り入れていただけるスタイリングです。

ワンピースをスカートに置き換えてもいい。

とっても素敵です。

ふんわりパンツのインディゴに合わせて、ダスティーピンク。

白とブルーをおり混ぜて、元気になるカラーリングに。

真っ白な大きなトートバッグがスタイリンに花を添えてくれます。

前を開けたり閉めたりするだけでも雰囲気に変化がありますよ。

ダスティーピンクは、4〜5年前にHonneteの女性ディレクターが

提案したカラーで、あまりにも絶妙でセンスのいいピンクだったので、

それ以来、我々姉妹伴の常連カラーとして定着しています。

ゴールドベージュ

こちらは昨年も展開していましたが、実は2013年の春夏に、

poefuの柿本さんが出したカラーでした。

何年経ってもお客様からお問い合わせをいただいていたこともあって、

昨年、復活した麦色をイメージした深いベージュです。

こちらもシンプルな白Teeスタイルにパッと気負わずに羽織って袖捲り。

だいたい妻の今時期の日常スタイルです。

ポケットもあって便利です。

前を閉じて。

リーフグリーン

こちらは昨年、私が出したカラーです。

だいたい新色を考えるときはお互いにいい色を突き詰めつつ、

最終スタッフを含めた2店のみんなで意見を聞きながら

決定して行きます。

白やキナリの淡いトーン同士のコーディネートもできて、

ブラックに合わせるとグッとかっこいい印象になる色です。

今回は、キナリのぶかぶかパンツにHonneteのワンピースを

重ねたレイヤースタイルをコーディネート。

やっぱり重ね着が楽しいデザインです。

3色以上が入ってくると、レーヤーも難しくなったりしますが、

ワントーンに重ねると、意外と簡単に素敵になっちゃいます。

最後は定番でありながら、久しぶりのブラックです。

今シーズンは、annabelleではブラックを、poefuではIron navyを扱っています。

通信販売は同時にスタートしますので、どちらも見ていただいて、

お好きな方をどうぞ。

白のふんわりパンツに、Honnete × Honneteの重ね着。

よく見るとこんな感じ。

下に合わせているのは同じくHonneteのクルーネックワンピース。

こちらも今シーズンはannabelleでのみの販売となります。

ブラックはモノトーンでシンプルにスタイリングしてみました。

飽きの来ない普遍的なスタイルでしょう。

パンツは太くても細くてもいい感じですよ。

ご自身のお手もちのボトムスに合わせて取り入れてください。

アクセサリーや小物で変化をつけて、お楽しみください。

リーフグリーンはゴーシュの薄手のコットンパンツに合わせて。

巻物とアンティークのカゴをアクセントに。

ブラックの小物も合わせやすいですが、

リーフグリーンはブラウンも相性よし。

少し優しい、柔らかい印象におさまります。

あまり考えずに、目の前にあるお気に入りのパンツに

気軽に合わせてくださいね。それで可愛いのが

Honneteのいいところです。

ゴールドベージュも白いパンツに合わせて。

革のパンプスで引き締めて。

丸いカゴバッグが可愛らしい。

肩掛けのショールにもなる大判のLinenショールは同じくHonneteの

昨シーズンのもの。

重ね着感覚で取り入れて、楽しんで欲しい。

大きな四角形ですので、三角に折って羽織ると、

ボレロのような着こなしも可能ですよ。

あれ?ダスティーピンクも白パンツに。

いっぱい撮影しているとあることです。

やっぱり白やキナリのパンツは使いやすい。

こちらもアンティークの小さなカゴをポイントに。

リネンのパンツにリネンの半袖で、もう真夏のスタイルです。

今はまだまだ寒いので、

こんな羽織もおすすめです。

BLUE BLUE JAPANの藍染の羽織。

ちなみに、留めているピンはHonneteのショールに付属していたものを

流用しています。

これも白とピンクが同トーンだからレイヤーが容易です。

最後はフロストグレー。

こちらは、実は先ほど登場したスタイリングのインナーです。

このインナーがこちらです。

真っ白のように見えますが、パンツはキナリ、

ワンピースはフロストグレーです。

真っ白よりもだいぶ落ち着きがある。

さて、、とんだ長話になりました。

annabelleで9年、poefuでは10年販売し続けているHonneteの魅力は、

まるで周りの変化を気に留めないガラスドームの中のドライフラワーの

ようなもの。皆様のHonnet愛に支えられて、その魅力を放ち続けているのです。

今回は、様々な世界情勢の中、ヨーロッパでの生産ということもあり、

随分と遅れてのご紹介とはなりましたが、予定では明日、16日の日曜日、

夜8時から通信販売もスタートいたします。

annabelleとpoefu、同時スタートです。

スタイリングの違いなどもお楽しみの上、ご覧いただけますと幸いです。

今日の午後、annabelleで最も古い方に数えられる、私の母と同じくらいの

年齢のお客様がいらっしゃって、AODRESSを楽しんだ後に

こんなことをおっしゃいました。

「私の人生のほとんどが不要不急でできていたのね。」

「だってね、不要不急がダメって言われたら途端に暇でつまらない。」

「人の人生に一番必要なのは、矛盾しているけど不要不急よね。」って。

annabelleがなくなってしまわないかどうかが心配で、創世期にたくさん

通ってくださった大切なお客様は、歳を重ねてもとってもおしゃれで、

いつも素敵です。なんともないものも、その人が持つとかっこいいって、

ありますよね。その方はそんな人。おしゃれの神様に愛されているのかな。

この人も随分昔にHonneteを買ってくださっている方の一人です。

Honneteを振り返ることは、annabelleの歴史を辿ることと同等なのかもしれません。

長話で失礼いたしました。

Honneteロングシャツカーデ ¥27,500(税込)

Honneteクルーネックワンピース ¥25,300(税込)

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