annabelle

褒めても褒めても

見た瞬間に、「一生おすすめできるブーツだ」と感じました。このブーツに出会うまで、お店ではほとんどブーツのお取り扱いをせず、お客様に聞かれるたびに「気に入ったものに出会えたらお取り扱いします」とお答えし続けておりました。昨年2月に受注会を開催したR.U.にオーダーを出していたお店用の販売商品が、実はようやく先週入荷を致しました。ご来店されたお客様に数足販売しておりますので、すでにサイズ欠けをしておりますが、次回入荷までにはまた相当時間がかかりますので、サイズが合う方にはぜひお勧めしたいブーツです。

R.U.(アールユー) jeanne(ジャンヌ) ¥63,800(税込)black

様々な有名ブランドや老舗がサイドゴアブーツを作っておりますし、僕も何足か愛用していたことがございます。どれも気に入って履いてはいたのですが、このR.U.のジャンヌを見た時の衝撃は忘れられません。こんなにシンプルなアイテムで、ここまで差をつけられるものかと。。

ストレートチップに甲の部分を縫い合わせたデザインがクラシカルで最高です。

女性が履いて美しいシルエットを追求した足首周りから履き口までのシェイプしたカーブが素敵すぎるブーツです。それに加えて容赦無く目に注ぎ込まれるゴム部分のデザイン。

かと思うと、、清楚すぎない少し履き馴染んだような表情が感じられ、ヴィンテージのモーターサイクルブーツのようにも見えてくる。シャープさとハードさ、そして突拍子もない美しさがあるブーツです。

この角度から見ても履いた時の足首周りのフィット感が想像できませんか?

踵のヒール部分の半月になった箇所は硬質なゴムで、そこ以外は全て本革で製作されているハンドメイドシューズです。よくお客様から聞かれます。「幅は馴染みますか?」と。もちろん馴染みます。それはアッパーのレザーが多少足形に合わせて伸びてくれることと、実はインナーソールが数ミリ沈み込むことがとても影響しています。トータルで足の甲周りにはけっこうなゆとりが生まれてくる。

R.U.の靴の凄さは、デザインの美しさに加えて、包み込まれるような履き心地にある。多くのお客様がリピートしてくれる理由は、やっぱり履き心地の良さにあると思っています。もちろんフルオーダーシューズとは違いますので、万人に心地よいとはいかないかもしれませんが、かなりの確率で履き心地には満足いただいている感触です。レディーメイドの靴としては、この上ない数字だと思います。

アウトソールが内側のインソールと直接縫い合わせてあるのがマッケイ製法の特徴です。古くからヨーロッパで受け継がれてきた伝統的な製法で、イギリスの産業革命が起こり、量産に適したグッドイヤーウェルトが登場するまでは、きっとこれが主流だったのだと思います。しかもR.U.は、一足の靴を一人の職人が作り上げて製造する「ベンチスタイル」という手法で製造しています。細やかなこだわりがしっかりと再現できるストイックな良さがある一方で、製作にとっても時間がかかるというデメリットもある。人気が出れば出るほど、この部分を変えていこうとする人も多い中、R.U.はじっくりと25年同じ製法にこだわって、相変わらずのオーラを纏っている。

マッケイ製法には多くの良い部分があると思います。まずは女性が履くことを前提にすると、グッドイヤーの靴と比べて圧倒的に軽いこと。そしてコバ(靴の周りを囲む縫い合わせステッチ)がないため、履いてみた際にとてもスッキリと細く見えること。足馴染みが早いこと。ハンドメイドの良さが見た目に滲み出ていること。などなど。一方でデメリットと言うほどではないのですが、アウトソールとインソールを直接縫い合わせているため、継続的に大量の水を底面から吸った場合、内側に沁みてリペアが難しくなる場合もあるということ。一般的にはフルソール交換も2回程度が限界と言われているため、そもそもソール交換をしなくてもいいように、購入した際にアウトソールに裏張りをすることをお勧めしています。しかし打ち開けると、、僕はマッケイの靴を複数所有していますが、裏張りをしたことはたぶん一度もありません。お客様にはアンパイで裏張りをお勧めしていますが、履きまわせるお気に入りの靴を常に7〜8足お持ちで、ローテーションされている方は、しなくても大丈夫かもしれません。僕は大丈夫です。しかし突然の雨に濡れていまったりもしますし、その場合ケアが必要になりますから、やっぱり裏張りが安心なのかなと。マッケイのフルソール交換も経験していますが、町の多店舗展開している修理屋さんでも2万円近くかかります。その面から考えても、裏張りをお勧めします。

今シーズンの写真を見直して、ジャンヌを履いているものを抜粋していくと、、実にとんでもない数のスタイリングに使用していたため、そのごく一部を通信販売ページの方に掲載しています。ここではさらにそこから絞り込んでご紹介したいと思います。

ちょっと懐かしい写真が連発しますよ。お洋服はほとんど完売していますが、気になるものがあったらお問い合わせください。

ゴーシュのセットアップに合わせています。これからの式典スタイルに合わせてもかっこいいでしょう。

ワイドパンツにベストでちょっとマニッシュなスタイルに。

その正反対な色合いとスタイルに。

カジュアルなオーバーオールスタイルに。

真っ黒なロングコートスタイルに。

真っ赤なスカートに。

個性的なレイヤースタイルに。

少しメンズライクなパンツスタイルに。

スッキリした見た目と、安定感のある足首周りが好評です。

デニムスタイルにも合わせて欲しい。

ブーツというと春には履けなくなると思ってしまいがちですが、サイドゴアブーツ、特にこのようなデザインの靴はそうでもありません。冬にサンダルがおしゃれなように、これをデニムにTシャツで履く人が現れて欲しい。

実際に若い頃(90年代初頭)、エンジニアブーツやリングブーツ、ウェスタンブーツが猛烈に流行り、デニムにTシャツを着て、エンジニアブーツで遊んでました。3月あたりまでは余裕で履きますが、それ以降でかっこいい履き方を探しましょう。褒めても褒めても褒めたらないくらいかっこいいブーツですから。

※同時に「Thea(テア)」も入荷しておりますので、近日そちらもご紹介いたします。

Other blog

  • 2025.01.17最良のカシミアをmore
  • 2025.01.10超老舗のモヘアストールmore
  • 2024.12.2410年後の再会を願ってmore
  • 2024.12.22共に歩こうmore
  • 2024.12.21洋服の楽しみ方more
  • 2024.12.19社長コートmore