annabelle

布の彫刻

 5〜6年、いやひょっとしたら7年くらい前、

バルーンスカートが少し目立ったシーズンがありました。

記憶では、2014年の秋冬だったかと。

目立っただけに、数ブランドでお取り扱いをして、

アナベルでもかなり販売していましたが、

どうやらその販売数が、少し以上だったようで、

あるメーカーさんから言われたことがあります。

「なんでそんなにバルーンスカートばかり売れるんですか?」って。

これはテーパードパンツと同じく、アナベルのスタイルに

欠かせない存在だということを確信していたのだと思います。

それに共鳴してくださったお客様が多くいたのだと感じます。

そして、その中の一つにSUSURIさんのバルーンマーチスカートも

ありました。

SUSURI
コットンバルーンマーチスカート
white ¥31,900(税込)

実はSUSURIさんから発売された当初は、他ブランドより個性的だった

こともあってか、「アナベルさん、なんでバルーンスカートがそんなに

売れるんですか?」と言われる中、こちらのマーチスカートは、

さほど売れてはいませんでした。

残念ながら、数ジーズンで展示会には出なくなりましたが、

アナベルのスタイルにここまで馴染むスカートもないだろうと

確信があり、お願いして別注というかたちで作っていただくことになりました。

それから何年も経ちますが、やっぱり欠かせないです。

バルーンデザインで、表地と裏地をつける際に、

表地をねじってあります。それによって形成された

なんとも言えない布地の彫刻のような印象が素敵なのです。

サクラ

洗濯をして長く着用しても良いニュアンスを残し、

ふくらみも無くなりません。

裏地にはやや薄手のコットン素材を用い、真夏以外は

着用していただける通年の生地感です。

ブラック

毎回、一番人気のブラックは、式典でもカジュアルにも大活躍。

今回も式典のタイミングで追加生産をしていただきました。

もちろん、3色ともにアナベルの別注です。

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、昨年の

写真も混ざっています。

生地は、ここ数年はずっと同じ素材で作って戴いています。

「東炊き(あずまだき)」と呼ばれるコットンの生地は、

江戸時代に鉄釜で煮立たせながら染色をおこなっていた技術を

現代に投影して染色を行うことで、布地の表面にシワやあたり線の

ようなものが出ているのが特徴です。

小さめの窯で、縮ませながら染めていくので、

そのようになるのです。アイロンで伸ばしてもシワ感は

無くなりませんが、とても良い表情をしています。

トップスも今シーズンのSUSURIさんのジャケットですが、

相性は抜群です。

アナベルのオリジナルジャケットを合わせて。

ピンクとライトベージュで華やかに。

こちらはホワイトにアナベルのオリジナルジャケットを。

久しぶりにSUSURIさんに以前作っていただいた

ボルトインシャツジャケットを合わせてみました。

やっぱりとてもよく合います。

でも、、実はサイズが少し小さめです。

妻がギリギリで、ちょっと小さそう。。

サイズの合う方がなかなか現れないのですが、

小柄な方にはとってもおすすめです。

アクセサリーで飾り付けて、式典にもお使いいただけますし、

コットン100%のシャツ型のジャケットですから、

カジュアルにパンツに合わせてもかっこいいんです。

ちなみに、ジャケットのグレーは、

アナベルの別注カラーです。

わざわざ作っていただきました。

気がつかずに1年前と同じスタイリングをすることがある僕ですが、

今年も似たようなスタイリングを作っておりました。。

上は昨年ご紹介したスタイリングです。

こちらが今年。

上から着ているアウターは、FIRMUMの同じデザインのもの。

好きなスタイリングバランスって、変わらないんですね。

何度もお勧めしていますが、やっぱりお勧めのスカートです。

アシンメトレーなバランスや、ふわふわとしたニュアンスが伝わってくる

スカートに、「ねじれがある」というのがとても気に入っています。

「普通」からのねじれなのか、「日常」からのねじれなのか、

ねじれを可愛らしくまとめたこのスカートは、SUSURIさんがブランドの

コンセプトとして掲げる言葉に、とてもリンクしてきます。

日々の旅
日常は、羞じらいや緊張、可笑しさや軋みなど曖昧な気分を見つける小さな旅の繰り返しです。

不確かで不均衡な流体。そんな、揺蕩う日々の気分を掬う服

できれば、これからもご紹介を続けたいスカートです。

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