annabelle

バイヤーは、お付き合いしているデザイナーに対して、「こんなものを作って欲しいな」とか「こんなものあったらいいな」などの要望を心の中に抱いているもの。年に２回の展示会を毎回新鮮な目でフルコレクションを見るバイヤーの要望は、そう捨てたものでもないと思うのです。今日ご紹介するお洋服は、昨年からお取り扱いを開始した「quitan（キタン）」というブランドで、最も「らしさ」を感じさせつつ、今後も大切に育てて欲しいな、、と思うデザインの羽織でした。

quitan　羽織カシュクール　￥41,800（税込）

素材と、それを最大限に生かした原始的なデザインの羽織は、ちょっとした工夫でとても女性らしいお洋服に仕上がっている。何ともプリミティブなお洋服です。

素材の感触は写真からも伝わる通り、ソフトでありながらやわになり過ぎず、ふわふわで程よい弾力もある。とても上品で上質な素材です。タテ糸にキュプラ、ヨコ糸にリネン、裏側にはコットンの中でも特別なオーガニックコットンで緑綿を使用しているので最高に肌触りが良い。

色合いやタッチがあまりにも春夏に傾倒し過ぎていないところも僕には好印象で、これからのシーズンに半袖やノースリーブで夏の手前まで着ていただいた後、確実に９月や１０月の上旬、秋口に着たくなる感じなのです。秋は秋でワンピースや薄手のブラウスの上から着る感じでお楽しみいただける。

肩を落としたデザインのカシュクール仕立てで、袖はスッキリとしたデザインです。また、袖口や前端は全てカットオフで落としミシンをした断ち切りのデザインです。このデザインもこのお洋服の良さを決定づけているディテールだと感じます。

折り返さず、できるだけ生地の状態を求めたデザインです。着用も、身頃から続いたこの三角帯を自由に使うだけ。

カシュクールではなく、前で軽く結くだけでもいい。

こんな具合だ。袖丈は長めです。

袖は捲ってもいいけど、「この服はまくりたくない」と妻が言っていました。全く珍しく同感です。

上からあのリメイクコートを羽織って。

こちらがカシュクールで着た感じ。抜群に女性らしさが出るお洋服ではないでしょうか。

後はこんなふうにブラウジングさせて。もちろん緩めにしてもいい。何か新しい着方や使い方を発見してお楽しみください。それがプリミティブなデザインのお洋服の楽しみの一つでもある。今日はquitanのもう一つの羽織ジャケットとともに、こちらも通信販売ページでご紹介します。ようやくシャツ＋何かで出かけられるような春の気候になりました。半袖一枚になるまでの初夏、梅雨の３ヶ月間を存分に楽しみましょう。