気分探し
「これ、モグラ組の人のジャケットでしょ?」
?????
「 あー、前シーズンのASEEDONCLOUDのテーマの中のね。」
「いやいやいや、知らないの?玉井さんはモグラ組なんだよ。」
「は?」
「展示会で飾ってある絵本見てないの?」
「いやもちろん見てるけど、玉井さんはゆり組だよ。」
「違いますー、絶対モグラ組ですー。」
僕がモグラ組の話を、前シーズンのテーマとともに話をすると、
あれ?そうだったけ?的な顔をしてようやくジャケットに袖を通した妻。
今シーズンは、「ジャケット」が気になりました。
私も個人買いした、おすすめのデニムジャケットです。
Handwerker(ハンドベーカー)
コットンリネンデニムワークJK
indigo ¥36,300(税込)
なかったものか?
と言われると、そうではないのですが、
今の気分ととてもフィットしたジャケットでした。
今年もオーダーしているふんわりパンツなんかと合わせて、
お洗濯も洗濯機で回して、洗うたびに変化する風合いも楽しんでほしい。
新品は、テーラードカラーで、当然ラペルには返り線が
ついているのですが、きっと着て洗っているうちに
その硬さは抜けて、いい感じにラフに、着た人の癖がつく。
ボタンはデニムに見られるアンティークゴールドで、
内ポケットのステッチがポケットみたいで可愛らしい。
ラペルを立てると裏側にボタンがございます。
先ほども言いましたが、新品はアイロン仕上げで
ここに癖がついていますが、どう着るかは着た人次第。
私は洗濯機で洗って、返り線もアイロンの癖も抜いてしまい、
ゆるい感じで程よくしっかり感のあるジャケットで着たいと思っています。
Hnadwerkerの全ての商品についている紙パッチ。
古着を着てきた人にはお馴染みのパッチです。
ジーンズに着いている、あれと同じです。
付けたまま洗濯しても全く問題ありません。
問題ないというのは、この紙パッチが水に
耐えて、ずっとこのままを維持するということではなくて、
そのうち、10年くらい着たら、ぼろぼろっと破けてくるのですが、
それがデザイナーの思うところでもあるので、OKという意味です。
ワークジャケットですが、そこは流石に玉井さん。
見た目も美しく、着てみると着心地の良さに驚きます。
コットンリネン素材のデニムは、いい感じに軽く、
リネンの光沢感を感じます。
経年変化も楽しみです。
今回はバルーンシルエットのミリタリーパンツで
合わせてみました。機会があったらロングスカートにも
合わせてみたいジャケットです。
背面から見られるステッチの配色が効いています。
ラペルを返してボタンを留めて着てみます。
最初はアイロンの線が気になりますが、
お洗濯を繰り返すことで、滑らかに。
ボタンを外して羽織った感じで着ると、
また全く違った印象です。
下に着たシャツは、明日またご紹介します。
ミリタリーパンツに白シャツにジャケット。
なんだかとてもオーセンティックです。
この春夏のバイイングが始まった頃から、オーセンティックな
アイテムが久しぶりに気になっていました。
ビッグシルエットを通った後、オーセンティックなお洋服に
触れることで、どんな風に感じるのか?
どんなスタイリングができるのか?
とても興味のある視点でした。
ASEEDONCLOUDのお取り扱いを始めたと同時くらいに、
そんな思いに駆られるようになったのは偶然ではないようにも感じています。
少しトラディショナルに傾倒するデザインの多いデザイナーですが、
そのデザインソースは多岐に渡り、ファッション文化に対する
知識も当然ながら相当に広いと感じます。
たくさんのファッション文化に理解を示しながら、
自分らしいところに落とし込む能力が凄い。
きっと僕も真似したくなったのかもしれません。
なんだか自分を見ているようなスタイリングで、
少し照れくさいのですが、ジャケットの苦手な妻も、
このスタイリングは好きだと言ってくれました。
玉井さんをモグラ組だという、ましてや気分屋な妻ですから、
2日後にはどう思っているか、わかりませんが、
服を着るという行為には、その気分がもっとも重要です。
ファッションに興味を持ち続けるということは、
自分の気分を測り続けることでもあるのでしょう。
春の気分を探ってみてくださいね。