annabelle

少し綺麗なsono

さて、ようやくのご紹介となります。
先月のsonorさんの個展で展示したsonoの新作、sono6(その6)。
リュックが作りたい、、いや巾着も可愛い、、。
そんな気分が「ナップサック」に落ち着きました。
そして今回、最初の段階から園田さんに相談していたのは、
今までのsonoと比べて、少し綺麗な印象のバッグが作ってみたいということ。

ナップサックを作ろうと思った時から、

当然、仕上がりをイメージし始めるのですが、
今までのsonoで作ってきた「袋」のような感覚は残しつつ、
「綺麗さ」を取り入れるために、どうしたら良いか。
素材は今までのsonoと同じものを使用してはいるのですが、
実は革の厚みを変えてもらいました。カバンとして使用することを
考えるとギリギリの薄さであろう、「0.5mm」。
通常のsonoの商品や流通している厚みは「1.2mm」。
半分程度の厚みにすることで、僕の感覚では、
「綺麗さ」が表現できたような気がしました。

本体から切り替えて、ポケットを付けましたが、

こちらと紐の通ったループは、1.2mmの革を使用しています。
質感はもちろん、見た目も少し変化が出て気に入っています。

そしてsonoで初めて、裏地を付けました。

薄いレザーと高密度なコットン素材のマッチングが
不思議と始めの段階から頭にあり、今回は裏地を
我々の方で探してきて支給するという合作になりました。
高密度なウェザークロスで、色はダークオリーブカーキ。
グレーにもブラックにもよく馴染みます。
グレー
ブラックは紐も黒ですが、グレーはベージュ系に変化していくことを
念頭において、ベージュ系の紐を使用しています。

ループを通した後に「まとめ金具」に紐を通しています。

実は今回ナップサックの製作全般に遅れを来した一番の原因は、
僕のわがままなのですが、、二番目の要因はこの金具です。
なかなか納得できるものが見つからず、、ようやく園田さんが
見つけてきてくれたのが、展示の数日前でした。
代替え案も色々と模索しましたが、どうしてもここには
金具が必要だと思ってしつこく探した結果、出会いました。
とっても気に入っている金具です。小ぶりで厚みもあり、
本物の真鍮ですのでカバンと共に変化も楽しむことができる。
紐を軽くまとめることと、視覚的なポイントを作ることが目的で、
調整などをするものではありませんが、ニッケルやプラスチックが
多い付属の中で、出会えて嬉しい金具です。

口部分の開け閉めは、巾着の要領で紐を引っ張るだけ。

とっても原始的ですので、紐の偏りなどが気になった際も、
使用する人の感触で行ってくださいね。ちょっとこっちが
短くなったな〜と思ったら、もう一度開いて均等になるように閉じてみる。
使い始めは硬さがありますが、2週間くらい連続で使用していると
ずいぶんやらかくなりました。もちろん初めからソフトな感触のありましが。
それは愛嬌のある個体差です。
ポケットの口には小さなマグネットを。
このマグネットの位置を決めるのに時間がかかりました。
1週間ほど使ってみないとわからなかった。。
ベストなポジションだと思います。

そしてポケットの内側にはジップを付けました。

最近、生活していてもっとも取り出し回数が多いものは
携帯電話だと思います。お買い物でも使ったり、
ICカードを兼ねていたり。音楽を聞いたり映画を見たり。
ということで、ここに携帯置き場を作りました。

一見、微妙なサイズのポケット口ですので、少し説明します。

スマートフォンが縦に入るわけではありません。
そして実は、横向きで入るサイズでもないのです。
斜めにしてこのように入れていただきたい。
これにも非常に時間がかかりました。
当初は、ジップの長さがもっと広く、横に悠々と入る大きさで
サンプルを使用していました。ところが、ジップの開け閉めや
携帯の取り出しがなかなかやり難く、、原因を検証しつつ、
このデザインに落ち着きました。
内布は大きく作ってもらっていますので、世に出ている
相当大きなスマートフォンでも問題なく出し入れができるかと思います。
一応、僕のiphone10は一般的なカバーをつけた状態で全く問題なく、
一回り大きな園田さんの携帯は、さらに大きめなカバーが付いていましたが、
問題なく入ります。これ以上大きな人がひょっとしたらいるかもしれないから
と、万が一のためにサイズを検討はしていますが、想定外に大きなカバーを
つけている方がいたら、、申し訳ありません。カバー変更をお願いします。
それと、ゴム感の強いカバーは、扱い難く感じました。

でも、小さめの携帯を使っている人は、、

「私はお財布も小さいから両方とも入ります」
という方もいらっしゃいました。
今回、このナップサックに付随して、色々な小物を作りました。

まずはICカードケース。

昔からある「豆符(まめふ)」をイメージした

シンプルなデザインにしました。
当初は「カードケース」という発想から始まりましたが、
生活の中でカードケースに意識を持っていった時に、
単独でやたらと出し入れがあるのがICカードでした。
それ以外は、クレジットカードやポイントカードで、
大抵はお財布と一緒にお会計で使います。
でも、ICカードは電車やバス、最近ではタクシーも。
そして自動販売機やコンビニ。
財布より登場回数が多いように感じました。
ですので、思い切ってこのように。
ICカードがギュッとしっかり入ります。

そしてカードが見えなくなるくらい、きっちり収まります。

ICカードは大抵の場合、ベースは定期券です。
ここから出し入れがあるのは定期の購入の時とチャージの時だけ。
頻繁に出し入れがないので、しっかりキュッと入るように作りました。
先端の結び目の下には、補強の意味合いも込めて、
ロウビキの太い糸をラフに巻きつけました。
ちょっとしたポイントです。

内側のD管に通して、、

外側のポケットに忍ばせる。

もちろん、簡単に外せますので、
別な鞄を使う時にもお使いいただけます。
トートバッグの肩紐やショルダーにも。
紐を通してぶら下げるだけのシンプルなカードホルダーです。

小物の2つ目はこちらのキーケース。

僕は今までずっと、鍵を直接キーホルダーにぶら下げる
タイプを使ってきましたが、気になることが結構ありました。
鞄の中で、財布の表面を傷つけたり、携帯を傷つけたり、
見失ったり。持ち歩くと音がうるさかったり、かさばったり。
お店や事務所など、合計で7本の鍵を常に持ち歩くのに、
快適なキーケースが欲しかったのです。
こちらもシンプルに、内側にキーリング。

そこにぶら下げるだけ。

僕は手元が分厚いタイプの鍵も含めて、7本付けていますが、
全く問題なく、快適な使用感です。

色々試した結果、このように丸みをつけることで、

使いやすくなっています。

こちらもこのように付けて使用できます。

こんなふうに。

一番のポイントはこれだけ、牛革であるということです。

もちろん、豚革で作り始めたのですが、鍵を束ねるしっかり感を
出すことができず、シンプルなこのデザインには、硬さのある
牛革がベストでした。sono初の牛革です。
背負ったり、片側に束ねて持ったり。

手に引っかけたり。

見た目にも、色々なお洋服に似合います。

容量は、結構入ってしまうのですが、、

リュックとは違い、ショルダー部分が紐ですから、
あまり入れすぎると、紐が食い込んで痛くなります。

僕が普段使用していて、平均的に入れているものは以下の通りです。

・お財布
・携帯
・小さな手帳
・A5サイズのノート
・ペンケース
・ポーチ
・本1冊
そこに、先程のキーケースとICカードホルダーをぶら下げています。
容量的にはさらにストールくらいなら全く問題なく入りますし、
展示会でもらうことの多い、A4サイズの資料も入ります。
あとはお使いの方が、ベストな容量をご自身で決めてください。
普段使いにはちょうど良いサイズ感です。
背負えますので、トートなどとの併用もどうぞ。

ブラックとグレー、どちらにするか迷いますよね。

ブラックはどんどん艶を増してきます。
色の変化はないと言って差し支えないでしょう。
一方、グレーは相当な変化を遂げていきます。

左が新品のグレー。

右は僕が5年使っているものです。
昨日のブログで詳しく書いた通り、キズの表情には
個体差がありますが、傷部分はこのように濃くなり、
浮き出してきます。

もう色は、好みですね。楽しく迷ってください。

そしてこのナップサック、どちらを内側にするか、
ご自身で使いやすい方に決めてください。
ポケットを内側に持ってもOKです。

こちらはグレーですが、僕がすでに1ヶ月位使用しているもの。

そうなんです。色の変化は意外なほど早いのです。
1ヶ月でライトベージュくらいになってきます。
このライトベージュからグレージュのような色合いが長く続きますよ。
さて、長くなりましたが、小物があと二つ。

ポーチです。

細々したものをまとめるのに欲しかった。
ポーチは裏地付きです。
薄く漉いた0.5mmの革を使用していますよ。
毎日カバンに入れて使っていますが、中身は大体以下の通り。
・カードケース(名刺入れ)
・イヤフォン
・メガネ拭き
・ハンドクリーム
・ティッシュ
実は初めてポーチを使いましたが、めちゃくちゃ便利ですね。
女性はたくさん持っているようなので、機会があったら
こちらも使って下さいね。
最後はこれです。

ペンケース

こちらは通常の厚みの革。
実は形が特徴的。

わかりますかね?

奥がマチありで、手前に向かって平たくなってます。
軽い坂道みたい。これも使っていますが、使いやすくお気に入りです。
・消せるボールペン(太)
・消せるボールペン(細)×2本
・消せるボールペンの替インク
・万年筆
・細めの定規
以上を常に入れております。
横にパッと広く見えるので取り出しやすく、しまいやすい。
内側の縫い代は、わざわざ中心部分だけ倒して処理してもらいました。
見た目もスッキリと美しい。

ジップもマットな質感に光沢感も少しあり、

とても気に入っています。ジップは重要な付属です。
今回ご紹介した全てが、この中に収まっております。
ナップサックとともに、小物もぜひご検討ください。

 

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