式典-shikiten-⑤
さていよいよジャケットをご紹介するとともに、「2023フォーマル」と「NEWフォーマル」の違いについてご説明させてください。通信販売ページをしっかり読んでいただいているお客様にはすでにある程度伝わっているかと思うのですが、ここで初めて知る方もいらっしゃるので今一度。
アナベルでは長年式典フェアを通じてNO CONTROL AIRというブランドのフォーマル素材を使用した少しラフな雰囲気のフォーマルウェアを販売してきました。式典フェアはもう7年になりますが昨年の秋まではずっと同じ素材を使用しておりました。しかし超大手糸商社がアパレル部門からの撤退をし、同じ素材を提供できなくなり、2023秋冬シーズンに素材が変更になりました。そしてさらに2024春夏シーズンには、素材変更と同時に、素材に適したかたちでの仕様変更もなされ、商品によっては手に取った際の感触も違うものとなりました。
そんな変遷があったことで、今年の式典フェアではアナベル店内に似たような感じで実は3つの素材が存在するということを知っていただきたいのです。それぞれの違いなどは以下の通りです。
3種類の生地は以下のように分類しています。
①何年も前から2023SSシーズンまで使用されてきた素材→「旧フォーマル」と表記します。
②2023AWに採用されたアメリカのアセテート糸を採用した素材→「2023フォーマル」と表記します。
③2024SSから今後採用される予定の新素材→「Newフォーマル」と表記します。
①、②はとても近い素材感で、「2023フォーマル」の方が少し浅いブラックです。また、③の「Newフォーマル」は全く素材が異なり、色は最も浅いブラックです。とろみのある今までの2つに対してややしっかり感のあるフォーマル素材です。素性も「アセテートポリエステル」ではなく「トリアセテートポリエステル」となります。いずれもブランドデザイナーが選んだ上質な素材ではございますが、合わせるにあたりわからない点もあることと思います。ご不明な点は、メール、お電話にてお気軽にご相談ください。
これと同じ文言が全ページに記載されています。①、②が似た感じだということはお分かりいただけたかと思いますので、ここでは②と③の比較を交えて、コンパクトジャケットをご紹介いたします。
こちらが2023フォーマルのコンパクトジャケットです。
そしてこちらが2024春夏発売のNEWフォーマル。
この写真を見ただけで違いがわかる人は、たぶん雑誌の間違い探しで深読みしすぎるタイプの人かもしれません。そのくらい、この写真では違いがわからない。
この写真はどうでしょう?ちょっとわかりませんか?
①色が下の方が少し浅いブラックである。
②内側の生地の色が違う。
この2つは言われたらなるほどとなると思います。スマホで見ているとわからないかも。。この2つの大きな違いは、生地の違いではないんです。もちろん生地も違うのですが、一番の違いは2023フォーマルは今まで通り一重でトロンとしたドレープ感のある触り心地と見た目です。しかしNEWフォーマルは、こちらも一重なのですが実は、全面に芯地を貼っています。それにより、柔らかくも少ししっかりとした感じが出ます。体の線を拾わない感じです。その結果、「キチンと感」が出ます。そこを選ぶ際のポイントにすると良いのではないでしょうか。
こちらは2023フォーマルをパンプスで合わせた感じです。
一方こちらがNEWフォーマルです。いかがでしょう?正直写真では違いはわからないでしょう。初めての式典で、ワンピースとジャケット、パンツとジャケットなど、セットで欲しい方は揃えてご購入されるのが良いと思います。その場合、よりきちっとした感じが出るのはNEWフォーマルの方です。
こちらは2023フォーマル。
そして過去にワンピースやボトムスを購入してジャケットだけをお探しの方は、どちらを着ても同じにはならないわけですが、ワンピースに合わせる場合、どちらをお選びいただいてもおかしなことにはなりません。ですので、しっかり感が欲しい方はNEWフォーマルを選べばいいし、ラフな雰囲気を出したい方は2023フォーマルを選べばいい。
素材感の違いは、2023は落ち感があってカットソーで言うと体の線を拾うタイプ。NEWフォーマルの方がダンボールニットみたいに、柔らかいけど体の線を拾わない感じです。また、お値段は全面に芯地を貼っているだけに、NEWフォーマルの方が少しお高いです。これは仕方ない。
皆さんがお持ちのものと組み合わせを考えながら、お選びいただければと思います。