大人のおしゃれ
今日は娘が高校の卒業写真の個人撮影があるとかで、気合いを感じるスタイリングで登校して行ったそうです。（僕は寝坊助なので実際には見ていない）サスペンダーパンツのインナーとしてGジャンを着て、、Gジャンは一番上までボタンを留めてネクタイをする。ネクタイしてからGジャンを着るのは90年代に流行りましたが、Gジャンにネクタイを巻いてしかもサロペットのインナーにするとは、、なるほどと少し感心しつつ、モテないのではないか？と複雑な思いが巡った朝でした。今日はモテそうなサロペットのご紹介です。
Native Village ウールサロペット ￥47,300（税込）ダークネイビー
今シーズン、妻が個人オーダーをしたものの一つで、すでに数回着用してご満悦でした。素材はフランネルウールの上質な素材でとてもなめらかです。同じ縮絨系の紡毛でも、メルトンと異なり軽いことも特徴の一つです。色合いは上品なダークネイビーで、ブラックとの合わせも素敵です。また、正面に見えるユーモアのあるポケットが可愛らしい。濃色のウール素材ということもあって、目立ちすぎないのもいいところ。
ポケットはこことヒップポケットで、デザインの関係もありサイドポケットはありません。
左サイドに縦列したボタンがまた可愛らしいデザインです。
切り替え位置でのギャザーも一見、可愛らしすぎるかも？とも思えるのですが、着用してみるとこれがかっこいいのです。しなやかなフランネルがドレープする美しいシルエットはまさに大人の女性が着るサロペット。
平織りの紡毛を縮絨させて表面をふんわりと微起毛させたタッチは、厚くない、しかし薄すぎない、軽い上品な仕上がりの素材です。縮絨がかかったフランネルは、薄手ながら寒気を防ぐ、今から穿いて冬中活躍するパンツと言って良いでしょう。
バックスタイルを見ると、少しジーンズの印象を持たせつつもサスペンダー部分で女性らしさを感じさせるナイスバランス。
背の低い人はひと結びすることでちょうどよく着ていただけて、背の高い人は解くとかなり長身の方までフォローします。
さらにこちらのボタンで微調整が可能です。１５５cmの妻で、ひと結びで短めになるホール（写真上のホール）で留めています。
いかがでしょう。綺麗なドレープのあるほんのりバギーなシルエットが大人っぽさを醸しつつ、胸元のポケットがユーモアを添えてくれます。
やはりこの上品な雰囲気を決定づけているのは素材だと思います。同じデザインでもコットンだったらこうは見えません。素材とデザインのマッチングって大切ですよね。
ここに結びコブができるわけですが、どこら辺に結くポイントを作るかはお好みで。ちなみに短所と言えるかもしれませんが、薄手のカーディガンなどを羽織るとコブが主張しますのであしからず。
こういったダウンや一般的なアウター、ブルゾンなどは全く影響しませんし、FACTORYさんが作っているような羽織でしたらほとんど影響なく着ていただけると思います。
バイアスストライプのブラウスに重ねて。ブラウスは好評で完売となりました。昨日、今日は11月中旬並みの気温らしいので、シャツ一枚では寒いですよね。まだまだコートを着るほどではありませんが、コートを着るまでの楽しいレイヤーを楽しみ始める季節になりました。
車社会ではもしかしたら真冬のアウターにもなりそうなフリースブルゾンをスタイリング。このダークネイビーは、ブラックのフリースにもよく似合いました。安心して様々な色に合わせて着ていただけるネイビーです。
「サロペット＝トイレ問題」なんて言われていた時代が遠い昔に感じてしまうほど、長い時間をかけてサロペットは人気アイテムに名を連ねるほどの存在になったのではないでしょうか。やっぱり、「着たい」という気持ちはちょっとした面倒を軽く飛び越えて、時代に乗って「かわいい」は広がるのでしょう。サイジングの可愛らしさを極端にデフォルメしたサカナヤパンツもその一つですが、こちらの上品に見えるウールサロペットも実はよくよく見ると「ワークモチーフ」です。ギャザードレープやかっこいいワイドバギーに目がいって、まるでワークを感じさせないところがオシャレです。
若い頃は、まさに我が家の娘のように、アバンギャルドな着こなしでスタイリングを楽しむといいと思います。しかし大人になってからそれをやるのはなかなかに難しい。だから、デザイナーのデザインの力によりかかって、「かっこいい」を実現するといい。やっぱり着ただけで「なんか違う！」って思える洋服が大人のファッションを楽しくするんだと、このサロペットを見てそんなことを考えておりました。そしてそう感じる服こそがデザイン性という付加価値を持っているのだと思います。