味
靴を選ぶとき、カバンを選ぶとき、コートを選ぶとき、時計を選ぶとき、カメラを選ぶとき、自転車を選ぶとき、色々大抵は軽いものが喜ばれるのが普通なのかもしれません。ところがクラシックなものが好きになってしまうと、、そうもいきません。僕のカメラのレンズは60年前のキャノンのもので、結構重たい。ズシっとする。乗っているバイクも69年式で、小さいくせに鉄の塊みたいに重い。欲しいな、、と思う自転車も最新のレーシングモデルと比べたら信じられないほど重い。機能面で秀でた部分はきっと一つもないのかもしれない。でも魅力的。味がある。味ってなんだろう?それは好きで所持した人にしかわからない味。そんな味わいも現代の既製服に求めたい。今日は重たいけど魅力的なジーンズのご紹介です。(通販ページはこちら▷)
HandWerker(ハンドベイカー) 13ozムラ糸デニム ¥27,500(税込)
触って手に持った感触が、現代的なそれとはかけ離れていて最高でした。こういうものをセレクトする際には、「売れる」とか「売れない」とかいった大切なことを忘れた方がいい。忘れたふりをすればいい。これはアナベルに置いてみたいと思った少しズシっとするジーンズです。とはいえ、パンツですから穿いてしまえば重さはさほど気にならない。
フロントはジップとボタンです。13ozは重さを表しますが、普段使わない単位なのでピンときませんよね?僕もあらためて調べてみました。13oz=約368gだそうです。ちなみにレディースで多く使われるデニムはたぶん、8oz〜10ozくらいだと思うので、220g〜280gくらいでしょう。機種にもよりますが、8〜10ozくらいのジーンズがスマホと同じくらい。そして今回ご紹介する13ozのデニムは、スマホと財布を一緒に持った程度でしょうか?そう考えると大した重さではないのかもしれませんね。実際、穿いたら重さなんか全く気にならない。むしろ硬さの方が気になるのかもしれません。
バックスタイル
このバック尾錠でウェストの調整が可能です。もちろんベルトを締めてもいい。最近はゴムに紐が標準となっているので、「え?ベルトですか?」ってなるかもしれませんが、クラシックなものの良さの一つに、「めんどう」というのがあります。たまにはそれを楽しみましょう。ベルトくらい、それほどでもないかもしれませんが、、。
ポケットはフラッフの付いたワークスタイル。シルエットは綺麗目ですが、そのアンバランスもお楽しみください。しっかりとしたムラ糸を仕様していますので、初めの硬さが馴染んだ際の色落ちやその人個体の当たりジワなど、総合的な経年変化が楽しみな1本です。
トップスはTRAVAIL MANUEL(トラヴァイユマニュアル)の前後差のあるバルーンシルエットの素敵なカットソー。
普通のシンプルなTシャツや白シャツももちろんメンズライクで素敵ですが、女性らしいふんわりとしたカットソーも似合う万能な綺麗目ジーンズです。ただ、クラシカルなので少しだけ重くて硬いだけ。
トップスのカットソーもとても可愛らしい。ボレロカーディガンをプルオーバーにしたような膨らみのあるデザインです。
こちらはブラウスにヒールを合わせてみました。より女性らしく。
太いパンツに慣れると、久しぶりの細身は照れ臭さもあるようですが、気分転換にももってこい。おしゃれの幅も広がるでしょう。アナベルは小さなお店で、アンティークの什器で洋服を並べています。時代やお国はバラバラですが、自分なりのまとまりはつけているつもりです。共通していることは「古い」ということ。そしてそこにうまく馴染んでくれそうな雰囲気を持った洋服が好みだということ。既製服ではありますが、十分にクラシックな味わいをお楽しみいただけるジーンズです。ちなみに先に通信販売ページでご紹介しているワイドパンツも、これと同じ素材です。ぜひ併せてご覧ください。