吹雪と冬の星空
典型的な文科系に見えるのか、、
小学校から大学まで、ずっと運動部に所属していたことを
少しお話したりすると、「えーー!?」となります。
BLUE BLUE JAPANの展示会で、これらのコートのサブタイトルを
耳にした時、すぐに競技スキーをやっていた時のことを思い出しました。
「この素材は、真冬の吹雪をイメージしました。」
「この素材は、冬の星空をイメージしました。」
どちらも素敵です。
BLUE BLUE JAPAN
裏ボアショートコート「吹雪」
ナチュラル ¥42,000+tax
昨年もその前の年にも大好評でした、表生地がWOOLで
裏にポリエステルのフカフカなボアが付いた軽くて温かいコート。
毎シーズン、少しデザインや素材が変わりながら、
裏にボアが付くという共通点を持って継続しているシリーズです。
ボタンはダブルで2段。衿はとてもスタンダード。
織柄が特徴的な生地は、BLUE BLUE JAPANで吹雪を
イメージして作りこんだオリジナル素材です。
シルエットは、ショートコートながらわずかに
裾がすぼんだコクーンシルエットです。
胴裏はほとんどがボア、一部と袖裏は滑りの
良い素材を使用しています。
ヒップ周りはボアをつけると裾周りがつれて、シルエットが
きれいに出ないこともあり、滑りの良い裏地をつけています。
そして毎回好評のポケット裏のボア。
手を入れるととてもほんわかと温かい。
打掛の使用は、紳士モノのジャケットのようなデザインに。
通常の打掛より慣れると着脱が容易です。
色はネイビーもございます。
ナチュラルとネイビーの2色展開です。
ネイビーは一見シンプルですが、よく見ると同じ複雑な
織柄を1色で構成していますので、表情は豊かです。
軽くて温かい。
WOOL地の洒落たフリースのような感覚で着ていただけます。
もちろん見た目は、通勤にも十分にご利用いただけるような印象です。
吹雪をイメージした織物は、どこかノスタルジックな
印象を併せ持つ不思議な既視感を抱きます。
少しゆとりのあるサイズ感で、下にもある程度は
着ていただいても着ぶくれをするようなことはありません。
ネイビーは少し細身のスタンダードなパンツに
合わせてみました。
とてもシンプルですが、袖のシルエットがわずかに
フレアになるようなデザインが光ります。
ユニセックス調のP-コートなどとは違った、
しっかり女性らしい印象です。
細身のパンツやふんわりパンツ、ワンピースや
キュロット、スカート、様々なボトムに合わせやすい。
BLUE BLUE JAPAN
Aラインロングコート「星空」
ネイビー ¥60,000+tax
なぜ星空か?
寄ってみるとわかります。
中央部分にある白い点、、ホコリではないのです。
キラッと光るポリエステル糸を用いた星を表す造作生地。
この点がたくさんちりばめられることで、美しい星空が完成しています。
見えるでしょうか。
やりすぎない絶妙な星の集まり。
実はXSとSの2サイズ展開でしたが、XSが
完売してしまいました。
妻が着ているのがSサイズです。
お好みもあるかと思いますが、妻が着ていてもまったく
違和感は感じません。XSサイズは、150cm~155cmくらいの
細身の方を対象にしたサイズ感で、Sは155cm~165cmくらいまでを
カバーするようなサイズ感で、着丈は6~7cmほど違います。
ただ、Sでも110cmの着丈ですので、ひざ下10cmほど。
長すぎるということはないでしょう。
ロングのきれいなAラインシルエットです。
真冬に着るコートとして、安心感のある温かいコートです。
25年前、スキー部に所属していた時代、
シーズンの移動費用や道具代、大会エントリー費などを
工面するために、冬は雪山にこもってひたすらバイトをしていました。
様々な場所で働きましたが、今でもその当時の情景や空気間を
思い出す場所があります。三国峠近くの若いご夫婦が経営するロッジに
住み込みで働いていた際に、私ともう一人、少し年上の料理人志望の
お兄さんとの共同生活をしていた際に与えられていた離れのような
部屋がありました。
隙間風の激しい古い建物で、窓際にふろ上がりの
タオルをかけておくと、翌朝には氷になっているような部屋です。
毎晩、ホットワインと熱燗を呑みながら、その日の話をそれぞれ
しながら話題になるのは天気の話。それ次第で我々の一日の生活は
ガラリと変わるのですから。
普段、5分で到着する場所に、吹雪が原因で1時間半
かかったこともありました。ちょっとした遭難です。
毎晩、窓の向こうの空を見上げ、明日はあれるかどうか、
夜の会話はそこから始まるものでした。
真冬の星空は、それはそれはきれいなもの。
このコートのサブタイトルを聞いた時、
勝手にノスタルジーに浸っているのでした。
あのロッジはまだあるのかな?
同居人の先輩は料理人になったのかな?
僕はその時、洋服屋になることなどまったく考えていませんでした。
人生、天気のようにわからないもの。
「吹雪と冬の星空」のコートは、そんな感情が
沸き上がるものでした。