シンプルが飽きないとは限らない
自身のワードローブを見渡してみると、
長年着続けているものに限って、
少し変化のあるデザインのお洋服が多いように感じます。
「変わったデザインは飽きるかも?」
と思われがちですが、全くそうでもなさそうです。
ここ何年も、ビッグシルエットのお洋服を目にしたり、
着たりしてきた方は、自身のニュートラルなサイズ感が
体感で分かったという方もいるのではないでしょうか。
選べるサイズ感の幅も広がったかもしれません。
今日ご紹介するコートは、サイズ感は万人にニュートラル。
デザインのディテールは遊びの多いデザインです。
NATIVE VILLAGE
Doug コート ¥74,800(税込)
生地はいつも通り、満足感の高いしなやかで
高密度なスルスルとした感触のコート生地です。
遊びのあるデザインその1は、「道着」をモチーフに
したというこちらの前端。まさに道着のように切り替えて、
レールステッチを。袖付けはクラシックなラグランスリーブで、
やや分量感のあるデザインです。
羽織というよりは、きっちりとダブルブレストに
したトレンチコートのような雰囲気を纏うようなデザイン。
そして道着っぽく、別布で三角布を。
内掛はこのように。
最初はこの内掛けの意味があるのか不思議に
思いましたが、着てみるとわかりました。
これがあることで、羽織った感じに着た時も、
前端が変にズレることなく、かっこよく着ていただけます。
こんな具合に。
裾は立ち切りのデザインです。
久しぶりに見ましたが、10年ほど愛用していた
裾が立ち切りの赤いコートを思い出しました。。
しっかり帯を閉めた際の、前端のドレープが、
まさか道着をモチーフにしているとは思えない美しさです。
変化はあるデザインですが、奇抜さはなく、
お仕事にも着ていただけるコートではないでしょうか。
背面の雨蓋にもレールステッチが施されます。
要所要所は非常にクラシックです。
春先には、軽いカシミアのストールを一緒に巻けば、
一重の薄いコートですが、3月中旬あたりから、重ね着を
楽しみつつ、春らしいコーディネートをお楽しみいただけます。
4月には羽織って。
式典のジャケットやワンピースの上にも素敵です。
春の訪れが待ち遠しい、美しいコートです。