annabelle

着たおして

古着がきっかけで洋服好きになった僕にとって、

新品の洋服を着ることに、意外なほど長く抵抗がありました。

古着は抵抗のある人にとってはただの汚い中古品かもしれませんが、

好きな人にとっては、新品では絶対に味わえない経年変化を

最初から持っている素晴らしい洋服です。1940年代、50年代の

洋服などは、当時僕が買っていた90年代からみても50年以上前の

洋服ということになります。50年以上前の洋服がどんなものだったのかは、

新品を50年着てもわかるものではありませんから。

さんざん古い洋服を着た後に、ようやく新品を気倒す面白さが

マイブームとなりました。その時初めて買った洋服は、

当時のセレクトショップの棚を占拠していたマリンボーダーの

カットソーでした。

今日は、買ってきた人が完成に誘うカットソーのご紹介です。

SUSURI
マージ スリットカットソー
¥15,400

ブラック&ホワイトのシンプルなカットソーですが、

これはデザイナーじゃないと作らないカットソーではないかと、

見た時に感じました。意外に細やかな配慮が散りばめられた

興味深いカットソーです。

結構深めのスリットがあるのですが、カットソーで

脇にスリットがあるものは、大抵がゆったりした

シルエットのものがほとんどです。

こういったサイズ感のスリットTシャツはそれだけで

新鮮です。さらに「ん?」と思ったのはその着丈でした。

ちょっと長めです。「お腹にくっつきそうだな?」とも

思いましたが、よく見ると断ち切りになっています。

裾と袖口がカットオフになっていますので、

着ているうちにクルクルとなってちょっと長く感じる

着丈は普通の着丈になってきます。

「上がりすぎるのでは?」

大丈夫です。スリットの脇にはステッチがありますから。

クルクルと巻かれるのは、中心部分です。

さらにさすがだな〜と思ったのは、シンプルですが

ボーダーを段違いにしています。どうなるか?

カットソーを長く愛用しているとちょっとよじれてきますよね?

そうすると、この段違いが効いてきそうです。

当初は少し長めの袖丈も、クルクルっと少し上がってきます。

ちなみにサイズは0(S)と1(M)ですが、妻は1でした。

そしてもう一つのポイントはこちら。

ネックの切り替えもボーダーになっているところ。

古着好きとしてはかっこいいと思えるポイントです。

多分昔のボーダーはこういうのが多かった。

でも今の既製服は、だいたい白に合わせるか黒に合わせるか。

色はブラックとボーダーの2色展開です。

着て洗濯を繰り返すうちにクルクルと丈が上がって、

袖も上がって。

段々と自分にフィットしてきそうなカットソーです。

オーソドックスなスタイルには欠かせないシンプルな

Tシャツを新しい感覚で着ていただける。

素材も素晴らしい。

しかりとしたソフトな素材です。

伸縮性も抜群です。

これはデザイナーが考え抜いた洋服だな、、と

思わせるシンプルなカットソーです。

まだしばらくは、長袖にもう一枚羽織るスタイルが

続きそうです。

脱いだり着たり。

今はそういう季節ですね。

新品で買って、着倒して、くたびれてきた頃が

一番かっこいいかもしれませんよ。

そうなったら、シンプルにジーンズやチノに合わせて

きて欲しいな。

そう思えるTシャツです。

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