スタイリング
セレクトショップはそのブランドらしさを伝えるのが仕事の
一つだと思いますが、そのブランドやもしくはブランド直営店では
表現できないスタイリングを見せていくのも面白さの一つだと思います。
お店には、アナベルのような小さなお店でも20を超えるブランドが
キュッと詰まっているわけですから。
お客様には自身のスタイリストになったような気分で、お洋服を
見ていただけたら嬉しいものです。
今日はスタイリストからキャリアをスタートさせたデザイナーの
お洋服のご紹介です。
GASA*
“ふたりの木” レースブラウス
¥39,600(税込)
GASA*のデザイナー五十嵐さんは、CMなどで演者が着用する
お洋服をスタイリングをするお仕事をされていました。
驚くのは、今と異なりたくさんの制作予算の中で、
イメージ通りの衣装を自身で縫って用意することが許されていたこと。
そしてその状況を誰よりも楽しみながら、素晴らしいお仕事を
されていたのだろうことは、容易に想像ができます。
なぜなら、展示会のたびに、五十嵐さんやGASA*のスタッフの
皆さんのスタイリングセンスに、驚かされるからです。
我々はセレクトショップで、アナベルではとりわけスタイルを
創っていくことを重視していますので、一つのブランドの比重が
高くなりすぎることは、あまりないような気がしています。
各ブランドで、アナベルで表現できるお洋服を選びます。
それもできる限り、そのブランドらしさを伝えられそうなものを。
GASA*の象徴的なデザインに「レース使い」があると思います。
フロントのスカラップレースは、オリジナリティーがあり、
クラシカルで本格的なレース刺繍です。
一種の貫禄も感じます。
フロントは、レースが主役だと言わんばかりのスナップ仕様。
このスナップもまた、くるみボタンで丁寧に表現されています。
全体に散りばめられた同色の刺繍と相まって、
袖口の糸巻きボタンも可愛らしい。
GASA*のお洋服は、細部の「かわいい」を大切に作られた
印象を残してくれるデザインです。
背面にもレースがあしらわれています。
色は白と黒。
コットン100%のシャツ生地を用いたレースのブラウスは、
もちろん秋冬に限ることなく、全シーズンで着ていただけます。
まずはやはり、相性が良いに決まっている、同ブランド同士のコーディネート。
まるでアンティークの高級なカーテンのようなジャカード織の美しい布地の
ワイドパンツを合わせて。迫力のあるボトムスの凹凸感もあって、
甘くなりそうなレースのブラウスからは、まったくその様子を伺うことは
なく、むしろクラシカルな重厚感と大人のさりげない軽さを併せ持つ印象です。
この人にも、そのような空気が纏うと良いのですが、、、。
今度はシンプルなスカートに合わせて。
スカートは、ゴーシュのギャザーフレアスカートです。
GASA*とゴーシュは、もしかするとそれぞれ違った趣味の方々が
ファンである可能性がある2つなのかと思っています。
お店でも、両方を購入しているお客様は、少ない印象です。
でも、そんな二つをコーディネートすることで、出会わなかった
かもしれないブランドやお洋服に出会える可能性があるのも、
セレクトショップの面白さです。
通信販売でも、そういった店側の気分が伝わるように心がけて、
できるだけたくさんの写真を用意するようにしています。
上からゴーシュの厚地のブルゾンを。
こちらのブルゾンは、キナリが完売しており、
明日の夜に、ブラックを通信販売に掲載予定です。
お店にご来店のお客様には、ぜひご自身をスタイリングする気分で、
楽しくお洋服を選んでいただけたらと思います。
多少の残暑はあるものの、もうすっかり長袖の秋のシャツやブラウスが
心地よく着ていただける季節です。
ぜひお気に入りを探しにいらしてください。
<お知らせ>
本日発売の「ナチュリラ秋号」に掲載していただいております。
ぜひ全国の書店でお手に取ってみてください。
ちなみに、今回メインでご紹介しているwoolのベストは、
まだ入荷しておりません。ウール100%ですし、モコモコしていますから、
来月のご紹介になると思います。よろしくお願いいたします。