スタンダードのむこう側
洋服のお仕事をしている人すべてが「永遠のスタンダード」
として認めるものがある。
リーバイスの501。
モード界の大御所もこれを超えるジーンズが作りたくても越えられない。
技術や感覚では越えられない何かがそこにはある。
長く愛され続けたカリスマ性と時間の壁か。。。
アナベルでお取り扱いしている「orslow」の代表仲津氏もそこにあこがれつつ
超えたいと願い、作り続けている。
orslowの絶対的代表作「105STANDARD」。
シルエットは何の邪念も感じない純然たるストレート。
仲津氏が自分でブランドを立ち上げようと考え、
自分の本当に好きなものを見つめ直すべくアメリカを旅し、
数々の古い洋服の中で一番気に入ったのが
リーバイスの501E(ビッグイー)だった。
古着をもとに紡績所で糸の分析から始め、
オリジナルで糸を撚糸。
糸の撚り具合で水を通して洗濯を繰り返した際の風合いが左右されるからだ。
糸を作った後は、古い力織機をつかってバタンバタンと生地を織り上げていく。
一日中稼働させて1反(約50m)しか織り上がらない。
こだわりぬいて織り上げたデニムは、ぼこぼことした
凹凸感を感じる。履いていくと色落ちとともに出てくる
毛羽立ちは、ヴィンテージそのものだ。
リベットもすべてオリジナル。
仲津氏のこだわりは、ミシンにも及ぶ。
60年代当時使用されていたアメリカのミシンを使用している。
「ミリオンスペシャル」だ。
仲津氏いわく、現代のミシンとピッチが違うため、
履きこんでいったときのあたり具合が全然違うという。
当然僕も愛用しているが、不思議な感覚に取りつかれた。
洋服を好きになってからずっと履き続けてきた501。
そして今、自分でお店を始めて出会った新たな自分の中の定番
orslow 105 STANDARD。
生涯手放せないデニムになりそうだ。
さらに驚くのはこのプライスだ。
¥16,590(税込)
プロ目線で見て、¥20,000といわれても驚かないクウォリティーだ。
できるだけたくさんの人に履いてもらいたい・・・という思いが強いのだそうだ。