辿りついたところ
お洋服のデザインは、人の体に近いところで
着るものほど難しい。
ゆったりとしたデザインのものは別にして、
きちっとしたシャツやジャケットは、ごまかしが効かない。
特にタイトなデザインのジャケットは難しい。
その点、このジャケットは本当に良くできている。
ゴーシュ コットンリネンクロス ¥36,750(税込)
素材は昨日のシャツと同じ。
カラーは、ダークブルー。
ダークグレーが完売しております。
フロントはボタンではなく、フックをひっかけるタイプ。
脇はすっきりとした仕上がりにするための細腹(さいばら)。
そして、バスト周りと肩もすっきり見せるためのダーツが入る。
ここまでは、細身のジャケットでは多い仕様だ。
この先、必要なのは運動量の確保。
デザイナーであり、パターンナーでもあるゴーシュの
お二人は、そういう技術に特化している。
ポイントは大きく2つ見えてくる。
一つは袖付け。
すっきりしたボディーに対して、やや大きめのアームホールと
男性のジャケットのように肘を膨らませて前にふってある。
もう一つは、フロントフックの止め位置。
どこで止めるかでバスト周りの運動量が変わってくる。
あとは、ビジュアルの問題。
運動量を確保したいけど、やりすぎるとバランスが崩れる。
おそらくそれ以外にも試行錯誤を繰り返し、
このバランスに辿りついたのではなかろうか。
こちらは、前半に入荷して完売した同型のジャケット。
接客していて本当に不思議に感じることがある。
身長が150cm程の小柄な人と、身長165cmの人が
着た時の印象がそう変わらない。
着心地を確認しても両者とも良いと言う。
袖丈も着丈もちょうどいいと言う。
実際に僕が見てもそう思う。
そんなジャケットを1着持っていると、
何となく心強い。