annabelle

クラシカルで少しハード

この前のお正月、久しぶりにゆっくり家族で実家を訪れました。実家には僕の若い頃に購入した洋服が山積みで、洋服に興味を持ち始めた子供たちがやや興奮気味に漁っておりました。さすがに自身ではサイズアウトして着れないものばかりですが、感覚的には今着たいものが多いから面白い。メンズは少しクラシカルなアメリカントラッドが気になるし、レディースの洋服にもそんな要素が入っていたら素敵かな?と思うこの頃です。

<通信販売はこちら>

klause メルトンフードコート ¥84,700(税込)

素材はオーストラリアに特別区域を設けて広々と飼育されているラムウールを用いたライトメルトン素材です。とてもしなやかで、ウールにしては軽やかな印象。着用したら尚更、重さは感じません。オーストラリアのジーロン地域だけで飼育された特別にソフトな羊毛で、ウール特有のゴワゴワ感は全くない肌触りの良いウールです。

そしてデザインは、パッと見て感じられると思いますが、とてもトラディショナルな重奏感があるデザインです。ミリタリーコートをベースにしたクラシカルな佇まいは、僕にとって今の気分です。

顔周りはシンプルにドローコードでキュッと絞ることで目出し帽のような防寒が可能です。前を開けたら襟として素敵な大きな台襟はフードにつながっていて、上まで閉じるとストールいらずです。ストールも使いたい場合には前を開けてスタイリングしてください。

そしてミリタリーの古着で見られるフロントのボタン部分の仕様がちょっとどうなっているのか分かりにくいので説明します。この写真は今、左身頃の前端が上になって留まっていますね。

この状態です。

ボタンを外すとこうなります。外すとわかりますが、比翼布で右身頃の前端は二重になっていますね。

それを外すとこのようになります。昔の人は考えたのでしょう。ものすごく寒い中、軽さを維持しながら防寒するにはどうしたら良いか?これは風を防ぐための仕様です。

この比翼布に左前端を挟んで留めることで、風が通りにくくなっている。僕もこの仕様のコットンの古着のコートを持っていますが、確かに効果があるんです。効果がなければスペックに厳しい軍が採用しませんよね。これにより、見た目には右身頃が前にきたように見えています。

ポケットも当時の仕様をそのまま採用しています。中に入れた物が濡れにくいように、袋部分の途中から折り返してフラップが被るようになっています。

裾部分には一見不思議な長めのタブが付いています。これも当時のデザインを残したディテールです。どう使うかというと、後ろから前に持ってきて留めて、、風に煽られるのを防いだそうです。船の上などは風に煽られると危ないですし、これを付けることでコートが風でまくられることがなくなったようです。

こう外して、、

着用の際にフロントに付いたボタンに留める。現代ではもちろんなくても困らないデザインディテールではあるんですが、そこはデザイナーのそれぞれの判断です。

背面にはインボックスプリーツで分量感を出しています。

白いコットンの裏地がなんだかおしゃれです。これは当時のデザインにはまったくない感覚。この素材使いもそうでしょう。だいたい昔のミリタリーはズシっとした思いコットンを一重で作って取り外しのできるライニングというタイプがほとんどですから。これはフワッとした軽めのウールで裏地付き。

片側には内ポケットもあり。

上まで留めてもオフタートルのような雰囲気で着ていただける。

ウェストのドローコードを絞るとこんな感じ。分量感もバランスもかっこいい。

前を開けて羽織る感覚でも良いと思います。見ての通り155cmの小柄な方ですと、やや大きめな印象ですので、袖口は絞ってこんな感じで着ていただくと可愛らしく収まりも良いように感じます。

着丈には前後差があり、大きめですが小柄な方にもバランスよく着ていただけるコートです。

素材感を考えると、年末から2月いっぱいの本格的な底冷えする寒さにちょうどいいしっかり温かいコートです。今から着てちょうど2ヶ月着るコート。ダウンやウールの防寒コートをお探しの方にはお勧めしたい普遍性も感じるデザインのコートです。

そろそろ2026AWの展示会が始まりつつあるこの頃、次の秋冬のスタイルについて考えることが増えてきています。いつものことながら、まずは自分が何に反応しているかを踏まえて展示会に臨むわけですが、大きな潮流としては「クラシック」なものに惹かれています。女性には縁遠いかもしれませんが、この秋冬に個人的に一番よく着たのがツイードのアウタージャケットでした。それもテーラータイプのもの。そんなトラディショナルへの回帰気分の中、実はこの冬に入ってから気になって気になってklauseさんにオーダーして作っていただいたのがこのコートでした。女性にはどうなんだろう?と思いつつ、女性陣に意見を聞くと「かわいい」を連発した。男性目線からも女性目線からも素敵なコートです。クラシカルで少しハード。

 

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