annabelle

爽やかなモールスキン

「暑い、暑い!」なんて言いながら店内に入ると、思いもよらずガッチリ秋冬ものを買ってしまう時って、ありますよね。きっと洋服が好きな人ほど経験があることでしょう。だいたい、今の季節に洋服を見にご来店する時点で洋服好きな証拠です。シーズンの始まりをじんわりとお楽しみ頂きたいと思います。秋服のようで実は春夏に入荷していた、SPのこのセットから。

<通信販売はこちら>

SP(エシュペー)ライトモールスキンラップスカート ¥47,300(税込)ヴィンテージホワイト
SP(エシュペー)ライトモールスキンベスト ¥39,600(税込)

写真では真白との違いが分かりにくい、絶妙なヴィンテージホワイト。少しシルバーグレーっぽい色合いのホワイトです。生成りぽくはありません。ヨーロッパの古着に多く見られる白なんです。ちょっと青みが入っている感じ。(全然青くはないですよ)

もう一色がこちら。こちらも年間通して扱いやすそうなチャコールです。生地は「モールスキン」と呼ばれる少し表面の毛羽立った素材で、従来のモールスキンというと、秋冬以外には考えられないがっしりした素材感のものばかりですが、今回SPさんが扱っているこちらのモールスキンは、しっかりしながらも軽くて柔らかい、ピーチ起毛のようなふわっとした感触のモールスキンです。

ベストはVネックの前開きで、ボタンがたくさん付いたヨーロッパワークのヴィンテージのような雰囲気。総裏仕立てなので、春夏で言うと2月、3月、4月あたりには大活躍な素材感で、秋冬はフルシーズン活躍すると思います。ブランドでは秋冬にも使用していた素材です。コートやジャケットにもしっくりする本当に良い素材です。

脇にポケットがあります。

先ほども書きましたが、総裏です。裾後ろ側の刻みスリットがまたしてもヴィンテージのオッドベストぽい。

全体のシルエットや佇まいも、ワークというよりもオッドベストに近い雰囲気を持ったお洋服です。ちょっと綺麗めに着てもサマになるベスト。薄手のセーターの上にはおる感じでも良さそうです。

スカートはとても印象的なステッチワークの際立つデザインです。ラップスカートは、エプロン状にはなっていない、布地を重ね合わせた、まさにラップスカートなのです。モールスキンでも細番手でしなやかだからこそ可能なデザインです。

フロントにはたくさんのタックがありながらも、実際に触ってみても重く布の重なった硬さは全く感じさせないから不思議です。角のないポケットも好印象で、とても目に留まるデザインです。

所々、ステッチの長さに変化をつけたタック。

 

フロントはこのように2箇所のボタンとフックで固定します。調整などはできません。

フロントで重なった布地が裾まで続くデザインです。

背面はインボックスプリーツで運動量をとっています。ギャザーでふんわりしたお洋服とは真逆的なシャキッとしたヴィンテージ感が心地よい洋服です。

そして何よりこの素材が本当にいい。一見モールスキンには見えないので、「なんだろうこの良い生地は?」と考えてしまう大好きな素材です。

今すぐ着るならこの着方がお勧めです。ノースリーブタンクトップやキャミソールの上に重ねる、晩夏初秋を感じさせるセットアップ。

ベストは総裏なので、動き回るときにはお勧めできませんが、秋のショッピングやお食事に行く際にはお勧めのコーディネートです。もう少し季節が進んだら足元にソックスと革靴などを入れたり、帽子は無しにしたらかっこいい。10月上旬のまだ残暑が残る季節には、この上に一枚羽織るとより素敵です。

これは春物を合わせたスタイリングですが、基本的なスタイリングバランスは秋も同じで大丈夫。ノースリーブをうまく着こなすと、かなり長期で着ていただけるベストになることでしょう。

ワンピースやロングシャツとのコーディネートも楽しんでほしいシンプルなベスト。

チャコールは全身秋ものに加えてコーディネート。ボトムスはNO CONTROL AIRの新作パンツ。シャツはSPの定番ロングシャツ。10月あたりにはちょうどいいスタイリングです。

アームホールは結構大きめですので、袖付け線とのバランスだけ見てあげれば、かなり色々とスタイリングできるベストです。

今回はまだまだ暑い時期ですので、インナーはシャツでスタイリングしていますが、想像して楽しんでみてください。インナーにFACTORYのリブタートルを合わせても素敵ですし、freemanのカシミアハイネックを合わせてもいい。そうしたらボトムスにはボリュームのあるスカートでもかっこいいし、タイトのロングにブーツでもいい。それならコートは、、、、。想像は尽きませんね。

スカートは155cmの方には正直、、長いかも。気を抜くと擦ってしまいそうなくらいマキシです。デザイナーに確認したところ、160cmを基準にしてギリギリ前後5cmくらいのイメージだったようです。

妻は155cmで、ベルトをしていないと腰穿きになって下に擦ってしまうので、ベルトでウェストに収めている感じです。このくらいロングでも実際に穿いたらこれはこれで、かっこいい。

チャコールは完売したHAVERSACKのブラウスに合わせて。

前はラップ分が、後はプリーツ分が運動量となって、窮屈さは感じさせないスカートです。

スラリと、そして特徴的なポケット周りを見せるくらいの丈感をトップスに選ぶと素敵ではないでしょうか。タックインも良さそうです。

穿くと背面のプリーツは広がって半ば消える感じです。

本来、春夏に入荷していたこのセットアップのスカートとベスト。初めて見た時から実はノースリーブのセットアップでご紹介したいと考えておりました。モールスキンという素材の特性上、また長年に渡る日本におけるアパレル業界でのモールスキンのイメージ(秋冬のイメージが強い)を考えると、ご紹介のタイミングをついつい考えすぎて先延ばしにしてしまった商品でした。まさに「今なのかな」というタイミングでのご紹介でした。

 

 

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