annabelle

最良のカシミアを

かなり冷え込んでまいりました。今が一番寒い時期かもしれませんね。24節気ではもうすぐ「大寒」ですから、それもそのはずです。例年、年明けの撮影から妻がホカロン的なものを使い出し、毎回ストーブにあたりながら撮影をする。一年で一番過酷な撮影時期です。寒いのに、着る物はどんどん薄くなる。今日はここ3年でファンを増やし続けているあのカシミアブランドから、春にも使いやすい薄手のラインナップをご紹介します。

freeman-B(フリーマン) カシミアインナーボトルネックセーター ¥26,400(税込)

「freeman」はデザイナーの柿岡さんが敬愛するモンゴルの「遊牧民」を表す言葉です。後ろに発音しない「B」を付けたのは、ブランドの名前を考えている際に自身の好きな言葉をいろいろと書き出したところ、頭文字に「B」が付いた言葉が多かったからだそう。発音しないけど、土台としてあることを忘れないように。

『Biophilia、Beatific、Best、Basic、Botanical dye』

彼女が夢中になっているカシミアは、触ると幸せな気分になって着ると夢見心地。上質なカシミアを扱うデザイナーは皆さん同じく「お洗濯は水洗いがおすすめ」だと口を揃えて言う。洋服屋は知っているが、お客様には驚かれることもある。しかし実際に家庭で手洗いをしてみると、乾いた後に風合いが増していることがわかる。ほんのり毛羽が立って、しっとりとモチモチとした感触。ドライクリーニングをしたらあの感触は出ない。ご自身で洗濯に自身のない人は、クリーニング屋さんで「手洗い」をしてもらうといい。当然、freeman-Bのカシミアは全て「手洗い」表記になっています。ちなみに、annabelleでお馴染みのFACTORYさんのニット製品も全て「手洗い」表記です。

以外に肩が内側に入っていて、袖山が高い(袖が下向きに付いている)のは、やっぱりインナーとしての心地よさを考えてのデザインなのでしょう。このセーターが定番で人気なのがわかります。トップスとしてもインナーとしても活躍するセーターです。

色は4色のご紹介です。今回すでに在庫が少ないので、なくなったらごめんなさい。ちなみに2年前まで作っていたホワイトは、たまにお問い合わせがあるのですが、展開はございません。現時点では今後も予定はないそうです。

商品名は「インナーカシミア」ですが、トップスとしても十分に活躍するセーターです。薄手ですので、春先や春のトップスとしてもこれから活躍するお洋服です。

トップグレーはホワイトのパンツで明るめに。ワンポイントのモヘアもピンクで元気よく。

同じようなスタイリングでミックスレッド。

冬だと上にヤクのカーディガンを着て、ウールのコートを着て、、となるのでしょうが、寒いながらに洋服屋的には春が間近ということで、春を意識したスタイリングにしてみました。

サロペットにこんな使い方をしても良さそうです。

ラウンドネックインナーセーター ¥30,800(税込)

また別な糸で、裾にリブをつけたタイプのラウンドネック。人によって違うと思いますが、妻はこの形を一番よく着ています。初代は着すぎて背中の辺りが少し薄くなってきた。もう3年酷使していますから。妻は寒くなる11月、12月あたりにも、ワンピースやロングシャツ、チュニックブラウスのようなデザインの洋服を着たり、サロペットタイプの洋服もよく着るのですが、いずれもインナーにこれを着ているみたいです。

今回は4色展開です。下から2番目のスミレが新色で、他3色は昨年からの継続カラーです。「こればっか着ちゃうんだよね」って言いながら、こればっかり着ている様子です。ラウンドの感じとか温かさとか、とにかく心地いいんでしょうね。価格の面も影響してか、人気はボトルネックなのですが、妻のお気に入りはこちらです。ボトルネックも着ていますが、頻度が段違いです。ボトルネックしか着たことないよ、と言う方にはこちらもおすすめ。

SUSURIのジャンパースカートに。

モヘアのショールを飾って。

トップグレーはカジュアルに、ベーシックな色合いで。

新色のスミレはシックにブラックとスタイリング。ベージュやグレーと合わせるとぼやけそうですので、白、黒、ナチュラル、キナリ、あたりとの合わせがおすすめです。僕はブラックとの合わせが特に好き。

上からASEEDONCLOUDのニットジャケットを羽織って。

ブラックは潔くモノトーンにしてみました。ビビットな差し色がいい感じ。

カシミアタンクトップ ¥20,350(税込)

最も贅沢で、春先に最もおすすめのインナーです。肌に直に着ていただき、その心地よさにため息が出るかもしれません。カシミアの中には、毛羽を立たせないためにたくさんの薬品や技術を使って販売しているものも多くあります。見栄えもよく、販売もしやすいからです。フリーマンの柿岡さんは、アパレル企業デザイナーを経て、独立されていますので、アパレルの生産現場はたくさん見てきたことと思います。その上で今彼女がこだわっているのは、自然からの恵みを戴くような、環境にやさしいものづくりです。そのために諦めることがたくさんあることも承知で挑戦しています。

タンクトップはこの3色。表にはほとんど見せることのない商品ですが、胸元からちらっと見えるような合わせを想像して色を決めるのも良いかもしれません。

深いVネックから少し見えています。

Vネックプルオーバー ¥41,800(税込)

タンクトップに合わせていたのはこちらです。着丈はやや長めの深いVネックデザインです。

春や秋にちょうどいい。「リラックスした上質な服」という印象です。

肘の上あたりでキュッとなるデザイン。

もう一色はブラックです。春の羽織を合わせても素敵です。

テントラインプルオーバー ¥35,200(税込)

こちらは名前の通り、着ていただくと裾のあたりが少しふわっと広がるような感覚のあるデザインです。着丈もコンパクトなので、とっても色々なものに合わせやすい。

今回は私物のパンツに合わせてスタイリングしています。5年も前のものだけど、本当によく穿いているパンツはGASA*のもの。

上からは贅沢にSP(エシュペー)のコートを。

リブライトセーター ¥28,600(税込)

こちらも昨年から継続のデザインです。昨年も人気で、今年はこの一色だけのご紹介となっております。やさしくゆるっとフィットする感触がおすすめのセーターです。

前後差があるスリットで、ウェスト周りにフィットするようなデザインです。とても軽いリブ編みですので、昨年はタックインをして着てみたりもしておりました。

コットンリネンのデニムパンツにカジュアルにスタイリング。

上には先ほども登場したASEEDONCLOUDのコットンニットジャケットを。自分でメンズを購入したこちらのジャケットは、今シーズン一番たくさん着た洋服ですが、実はむしろ今から春にかけてが一番よく着る季節ではないでしょうか。コットンニットですから。

最後はこちらの手袋です。フカフカ系の多いレディースの手袋で、意表をついたがっしり系。しかもカシミア。デザイナーの柿岡さんが個人的にお気に入りのミリタリー手袋があるそうで、その手触りが丈夫そうで大好きだとか。それをカシミアで表現した手袋は超贅沢。

しかしこの超贅沢な糸分量で素直に親指を作った手袋にしてしまうと、いかにフィンガーレスとはいえ、手袋としてはかなりの高額になり、、結果誰も買ってくれないというのは寂しい。ということで考えたのがこのデザイン。筒状のリブ編みをつまむことで手袋状にした。これは色々衝撃的な手袋です。しかもつけた瞬間からめちゃくちゃ温かいそう。指は多めに出ちゃうけど、肝心の手首はしっかり温めてくれる。

ベージュとブラックの二色展開。¥19,800(税込)

年々値上がりが加速しているカシミア市場。前年はアナベルでも昔お取り扱いをしていた日本発信のカシミアブランド「糸衣(いとい)」がなくなった。自分でもたくさん愛用していたカシミアブランドだけに、残念なこと。と同時に、それだけ良質なカシミアを提案することが困難な時代になってきたことを再確認させられる出来事でした。FACTORYさんもあまりの高騰に前年から一時カシミアの生産を中止している。そんな状況で「フリーマンはどうするんだろう?」と少し心配に思っていた矢先、「遅くなりましたが、サンプルのご用意ができました!!」といつものように威勢の良い声が届いた。そして見させていただいた商品のほとんどが、据え置き価格だったことに驚いた。

カシミアが高騰しすぎてヤクに人気が集中したからか、、ヤクの原材料が今シーズンの手前で2.5倍ほど上がったそうだ。来年はどうなることか。現在、すべての作り手が同じような状況のなかで頑張って続けている状況です。本来はデザイン、アイデア、そしてプロダクトで勝負する人たちが、なんだか違う部分に削られているようにも見える。たいへんな状況で出してきてくれたカシミアは、大切に販売しなければと思います。この後、通信販売もスタートしますので、ぜひぜひご覧ください。

 

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