annabelle

考えて着ることの楽しさよ

女性の洋服には、男性の洋服好きが羨ましく感じるアイテムがたくさんありますが、中でもジャンパースカートはその筆頭で、僕が女性だったら絶対にたくさん買ってしまうであろうアイテムです。理由は週間単位でスタイリングを考えたときに、バリエーションが増えて、なおかつ内容に抑揚がつくから。とりわけ冬のスタイリングはパンツスタイルが中心になりがちです。ワンピースやスカートを取り入れるのももちろん良いのですが、まずは明らかに汎用性の高いジャンパースカートを取り入れてみてはいかがでしょうか。

SUSURI ブーコリックドレス ¥69,300(税込)

SUSURIの得意のデザインですね。以前のアイデリックワンピースを原型にして、少しづつ時代に合わせて変化を続けているジャンパースカートのデザインです。今回は特に素材が特徴的で、見た瞬間にこれは絶対にバイイングすると決めていた素材です。素材感やタッチも最高なのですが、まずは見た目の色合いが素敵なのです。ブーコリック(田舎風の)という名前もピンとくる佇まいです。牧歌的と言ってもいい。

表側の甘織のツイードももちろん最高なのですが、裏には異なる糸を使って二重織になっているのです。素朴な印象のこの素材を今のファッションに載せたときに、唯一無二な存在感を感じさせてくれるジャンパースカートです。

バッグが付いたかのような大きなマチ付きのポケットは愛嬌があって素敵です。だいたいSUSURIさんのデザインは愛嬌があるものが多い。スタイリッシュになりすぎないで、スタイリッシュを演出しているところに魅力がある。

手を近くに持ってくると、その大きさに驚きます。PCが入りそうですよね。

意外に大きく開いたVネックに女性らしさを感じます。ここが広く開き、肩がスッキリ見えていることで、インナーにセーターを着てもバランスよくかっこよく見えるのだと感じます。

ジャンパースカートは重ね着が前提にありますから、分量感がどのように出るかが気になるところです。アームホールには余裕がありますので、全体のバランスを見ながら、様々なインナーをお楽しみいただきたいと思います。

着丈は背中心で120cm近くあり、155cmの妻で結構なロング丈です。ただ見た目のバランスはその長さを感じさせない印象です。素材感も影響しているのかもしれません。夏の柔らかい素材で120cmあると、もっと長く感じますから。

ツイードの二重織ですから、セーターに重ねたら温かく、冬中活躍することは間違いありません。

秋にはショールやストール、ジャケットや羽織を用いてもいいでしょう。

牧歌的なツイードのジャンパースカートも、ダウンや少しスポーティーなフリース素材などを合わせると、一気に今の雰囲気が漂ってきます。やっぱりお洋服は「何を着るか」も大切ですが、「何と合わせてどう着るか」がとても大切です。

SUSURIさんが毎シーズンテーマに掲げている物事の二面性や異なる要素の同居は、一つのお洋服のデザインやテーマにとどまらず、スタイリングや日々の生活の中に取り入れても素敵だと感じています。自らサプライズをし続ける感覚に近いと思うのですが、そういった事を意識して行い続ける事で、その人なりの本物の「個性」は育ち、いつか何を着てもその人らしいなんて言われる日が来るのではないでしょうか。それはまさにアナベルのテーマと同じです。スタイリングを考えるとき、違和感のあるものから試してみると面白い。違和感があると思っていたものの中から当たりが出ると最高の気分です。季節が大きく移りゆく今、クローゼットの衣替えも進んでいることでしょう。ぜひそんな思考で手持ちの秋冬ものを眺めてみてください。

 

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