annabelle

様々な姿を求めて

SUSURIさんは、モノや物事、人の中に混ざり合う相反する要素に興味があると言います。実際、もう何年もテーマの中にそれを掲げています。人はそれを感情や表情で表し、物事には一見真実味を帯びた一般的な事実が実は嘘であるというミステリアスな側面を持つ。洋服のデザインにもそれらの側面を意図的に盛り込んでいくことで、気分の良い魅力的な洋服が出来上がるのではないか?きっとそんな思いを込めているのではないでしょうか。今日はSUSURIさんの代表作の一つであるこちらのニットのご紹介です。

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SUSURI ポエータセーター ¥33,000(税込)オフホワイト

様々なものがコストプッシュによる物価上昇を余儀なくされている中、昨年から据え置きのお値段が嬉しいsilk97%のしっとりと滑らかなセーターです。ポエータセーターという名の通り、「詩人」をイメージしてデザインされ、5年ほど前に登場して以来、春夏は半袖、秋冬は糸に起毛加工を加えて長袖にして販売を続けてきたシルクのセーターです。ただし、来年の春夏のラインナップにはありませんでしたので、今後の継続は未定です。

このハイネックのリブデザインに、ポエータというネーミングがそそります。詩人や文豪、昭和の漫画家、海外のアーティストなど、どことなく文芸分野の人たちが着ているイメージを抱くことは確かです。

リブ編みや針抜きは、どこかテンションの強いイメージを持つことが多いし、薄くソフトに作ると一枚では着にくいことにもなりかねないという印象は拭えないかもしれませんが、これは全くそうではありません。だからリピーターも多いのかもしれませんね。

裾と袖口は細リブです。

ライ

カラー名「ライ」はご想像の通り、ライ麦からきています。こっくりとした落ち着きのある麦色はまさに秋らしい新色です。

ブラウン

ブラウンは昨年のカーキにも近い、個人的には一押しのミックス調のカラーです。

アナベルでは、メーカー展開カラーのうち、オリーブ以外の3色をセレクトしています。

オフホワイトはゴーシュのギャザースカートに合わせてスタイリング。ゴーシュのスカートもどちらかというと白度の低いオフホワイト気味の色味であることを考えてみると、かなりクリーミーなオフホワイトではないでしょうか。

キュッとした伸縮性がありそうに見える針抜きのセーターで、着てみるとこの上なくソフトでしっとりとしている。そのいい意味での裏切りにより一層テンションの上がるセーターです。

オフホワイトのグラデーションで、同じくSUSURIのベージュのベストをコーディネート。黒のブーツと赤い鞄で引き締め効果を狙っています。

ライは絶対に相性が良さそうなオリーブグリーンに合わせてスタイリング。カシミアにとろみを加えたような上品なシルクのセーターに、少しハードな印象にも映るリメイクカーゴパンツを合わせることで、お互いの存在を引き立たせ合う相乗効果のあるコーディネート。バッグにはリメイクを、靴にはわかりやすく相反するヒールを履くことで、僕なりのバランスをとっております。

たぶん、いつの時代もかっこいい普遍的なスタイリングなのかな?と思っています。90年代からなくならないスタイリング。このパターンのスタイリングの良いところは、この上に何を着ても雰囲気よく収まるところ。ライダースやショート丈のブルゾンは想像しやすくかっこいいし、ツイードのテイラーJKなんかも素敵です。今っぽくロングジレを合わせてもいいしシンプルにコートを着たら、それはそれでパンツが効いて存在感がある。帽子も巻物も似合いそう。靴とセットでカバンを変えてもいい。ニューバランスのスニーカーに変えたらカバンはリュックにしてみるか、、みたいな感じです。永遠に変化を楽しめそうで、昔から好きなコーディネートの筆頭にあるのがこのパターン。(ミリタリーカーゴパンツ+上品なセーター)

今回はALWELのショート丈のフリースブルゾンを合わせてみました。さりげないスポーツテイストがいい感じではないでしょうか。

ブラウンは、ここ2年ほどでジワジワとバリエーションを増やしてセレクトしてきたストレートシルエットのスカートに合わせてみました。こちらのスカートはNO CONTROL AIRのもの。トップスは、もちろんブラウンでなくとも似合います。

これは先程の普遍性のある、、というものとは対照的な意識でスタイリングしたコーディネートです。スカートのシルエットも今の時代を感じさせるもので、素材感も綺麗めな印象にまとめて色合いもシックで上品なイメージにしています。しかしながら、これも小物使いで印象の違うスタイルにすることができると思います。シックな色合いを壊さないように、真っ黒のスニーカーを合わせてみて、上に少しスポーティーなイメージでダウンを着たり、フリーズを合わせてもいいし、ヒールのあるショートブーツでジャケットを着てトレンチコートを合わせたら通勤にも問題ない。

今回は、昨日ご紹介の通り、SUSURIのムールベストを合わせてみました。自分の中で、よりannabelleらしいと感じる合わせを求めた結果です。

一枚でも、ジャケットやコートのインナーとしても、そしてワンピースやジャンパースカートのレイヤーアイテムとして、サロペットに合わせても可愛らしい。デザイナーがイメージした一枚に宿る様々な表情を感じながら、さらに多面的なスタイリングをお楽しみいいただければと思います。秋の入り口から冬の出口、そして春の始まりまでお付き合いできる上質なシルクのセーターです。

 

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