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眠れなくなりそう。。

アナベルでオープン当初から大切にしてきた感覚は、男性目線から客観的にレディースファッションを見た時に感じさせる程よい「メンズっぽさ」です。メンズに見られるアイテムを取り入れたスタイリングもしかり、そもそもその感覚でデザインされたものを取り入れるもしかりです。今日はそんなスタイリングの中心にあるFIRMUMというブランドから、まさにアナベルの中核を担ってきたメンズライクなカーゴパンツのご紹介です。

FIRMUM ミリタリーカーゴパンツ ¥28,050(税込) ベージュ

素材は高密度でとても軽いポリエステル素材を使用しています。自分自身、8月からすでに穿いています。軽くて地厚でもないので、今から穿けるでしょ、、と思っていたけどこれが結構暑かった。想像していたより外気をシャットアウトするタイプの生地で、夏場にはとても一般的にはお勧めできない感触でした。少し前にご紹介しているサカナヤパンツが同素材です。軽くて薄手ではありますが、インナーパンツやレギンスを使いながら、真冬にも穿ける感じの素材です。

ウェストはブランドのいつもの幅広なシャーリングで内側に紐もついております。

両サイドにポケットがございます。

膝のあたりを共布で切り替えていて、裁断方向を変えているため光の加減で色が配色に見えたりすることがあって面白いデザインです。

裾はタブで絞ることができます。またこの写真で見ると先ほどの切り替えの部分が少し違った色に見えるのがわかりますでしょうか?真正面から見ると感じませんが、見る角度によって光沢感の違いからこんな風に見えることがございます。

横から見るとわかりますが、切り替えは前身頃だけで、膝当てのようなデザインになっております。

また脇線を跨いでついたカーゴポケットがマチ付きで存在感を醸しております。

この身頃から垂直に立ったマチが独特です。

バックスタイルです。右側にだけヒップポケットがございます。

フラップのデザインはいつも通り。見えないところに個性を散りばめるデザイナーの遊び心を感じます。

オリーブ

ちなみに自分ではこちらの色を穿いています。30代前半から愛用してきたアメリカのM-65フィールドパンツがいい加減小さくなってきて、トップボタンが苦しくなってきたため同じ色系のこちらをクローゼットに投入いたしました。8月は半ば洋服屋の意地が働き無理やり穿いておりましたが、今は無理なく週2くらいのペースで愛用しています。洗濯するとすぐ乾き、なんといっても軽いのが嬉しいパンツです。

ブラック

最もカーゴポケットなどが目立たない、さりげなくカーゴポケットパンツを取り入れられる色がブラックです。女性らしいブラウスで中和して、かっこいいレディーススタイルを求めるにはブラックが良いのでないでしょうか。

ベージュはフロントに刺繍の入ったブラウスを合わせました。パンプスから覗く白いソックスからも女性らしさを感じさせるシンプルなワンツーコーデはシルエットのボリュームには変化はあるにせよ、アナベルオープン当初から提案し続けている女性に向けたデイリースタイルの一つであり、柱になるスタイルです。

丈は155cmでXSを着用しています。ちなみに僕は170cmで、Mサイズを大きめに穿いています。同ブランドのパンツはSを穿いているものもあり、わざと大きめでMを穿いているものもございます。女性ではおよそ165cm前後の方からSサイズで良いのではないでしょうか。

裾は大胆に絞ることができるデザインです。女性がチュニックやワンピースなどを合わせる場合には嬉しい裾絞り機能です。また、雨や雪の際にアウトドアシューズやレインシューズを合わせる際にも嬉しい強烈な裾絞りです。

タックインをしても良いのではないでしょうか。ヒールなどを合わせても素敵ですね。

チュニック丈に近しいロングシャツを合わせるとこんなイメージです。自分自身大好きな中性的なバランスのスタイリングです。

特にこのようなサイドスリットがあるようなタイプで合わせるのが特にいい。

オリーブです。この色も自分の中では10代で洋服が好きになってから一度たりともワードローブに欠かすことのなかった色。常に何かしら身につけてきた大好きな色。レディースのボトムスとしては少数派なのかもしれませんが、きっと好きな人はいるでしょう。

こちらはトップスに同じくFIRMUMのカットソーを合わせております。

ネイビー×オリーブはまさにメンズのような色合わせを狙ったスタイリング。ゆったりとしたトップスのカットソーがそのメンズっぽさをいい感じに中和しています。

裾を絞って。

こちらはFACTORYのカットソーをトップスにしたスタイリング。ゆったりとした袖のデザインやブラウジングしたかのような個性的なリメイクのような裾リブのデザインが特徴的で、メンズライクなワンツーコーデを女性らしくまとめてくれるトップスです。

こんなドロップショルダーのバルーン袖になっています。

タックインしなくてもブラウジングした女性らしい雰囲気を醸し出してくれる嬉しいトップスではないでしょうか。こういったアイテムこそ、フェミニン、ガーリーではない、個性的なレディースアイテムや、今回ご紹介しているようなカーゴパンツをはじめとするメンズライクなボトムスにぜひ合わせてほしいトップスです。

例えばこんな風に。。こちらはFACTORYのサルエルパンツに合わせています。

そして例えばこんな風に。

FACTORYのカットソーが素敵で脱線いたしましたが、先ほどの続きです。

先ほどのスタイリングにファーベストなんかを重ねても面白い。こちらも男性には真似できないメンズライクなレディーススタイルになる。こういうギャップのあるアイテムをカウンターで合わせるスタイリングを90年代には「外しテクニック」とかいって雑誌などにもよくよく登場していましたが、今はなんて言うのかな?最近雑誌をあまり見なくなったからわからない。。でもスタイリングのテクニックとしてはなくなることはないと思います。

最後はブラックです。ユニセックスなトップスのスタンドカラーシャツに、足元で女性らしいシューズを合わせてバランスを取ったスタイリング。こう少しメンズライクがお好みの方は、メンズパンプスやレースアップ、スニーカーを合わせたらその様になると思います。カバンの雰囲気も重要です。

今回はベルベットバッグでシューズと同じ効果を狙いましたが、これがニューバランスのスニーカーにナップサックだとまたガラリと変わりますね。シンプルなスタイリングは小物の変化だけでも気分転換ができるのがいいところです。

タックインをしたらまた変わる。この上に何を羽織るかでさらにまた大きく変わる。そう考えると、、その時取り入れてみたい小物を中心にスタイリングを組み立てるのもありなんです。それが僕は昔大好きでした。靴屋で働いていましたから、洋服のスタイリングをその日、履きたい靴に合わせて決めていた。今思うと難解ですが、当時は楽しくて仕方なかった。新しい靴を買って、、合わせるパンツがなかったりすると、その靴を履いて一日中似合うパンツを探しまくる様なこともしばしば。

ネットやsnsがある今の時代に生まれていたら、きっとそんなことはしていなかっただろうし、もしやったとしてもsnsで自分と似たようなスタイリングをしている人をたくさん見つけたら、冷めるのも早いのかな?なんて思うとちょっと虚しくなる。。と考えるのも僕世代の特徴なのかもしれませんが。

だからか、、変な話ですが、できるだけ真似しづらい、そしてそれなのにオーソドックスなスタイルをいつも心がけてしまいます。「普遍性のあるスタイルの追求」というテーマはまさにそれなのです。皆様なら、このメンズみたいなカーゴパンツに何を合わせますか?トップスは?靴は?カバンは?アクセサリーは?帽子は被りますか?コートは何を着ましょうか?眠れなくなりそうですね。

 

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