annabelle

やっぱり好きなのです

susuri さんの中で、最も好きなデザインは?

僕の中で、一番ははっきりしている。

「マーチスカート」です。

もうすでに何度か別注でも作っていただいていますが、

あらためて、やっぱり好きなのです。

それ以外にも好きなデザインの多いsusuri さん。

今回は、頭を悩ませた結果、式典フェアに向けて、

同素材で3種類のお洋服を作っていただいた。

susuri 

ボルトインシャツ ¥33,000+tax

こちらも大好きなジャケットの一つ。

susuri の特徴である切り替えやボタンの多数使い、

そして肩周りのコンパクトさ。

たくさんの人に受け入れられるサイズ感ではありませんが、

一目で気に入ったジャケットデザインです。

フロントは共布のくるみボタンがずらり。

袖口は一つで可愛らしい印象です。

しかもsusuriらしい、一つですが本切羽(ほんせっぱ)です。

肩は測るととても小さく、

33~34cmしかないのですが、

視覚的に内側に入れたデザインで、

実際の肩のサイズではありません。

ネックラインからタテに切り込むダーツ。

コンパクトながら立体的に。

よくよく見ると、かなりの切り替えが

見て取れる。

体にフィットさせながら、変なシワが出ないように、

全てタテに切り替え、絶妙なカーブを描く。

裾には短めのスリットが入ります。

視覚的には可愛らしく、きれいなシルエットの

仕上げ役にもなっている。

susuri

マーチスカート ¥31,000+tax

大のお気に入りのスカートです。

このスカートに合わせて、式典スタイルを考えた時、

最もしっくりくるのが、ボルトインシャツでした。

裏地を取り付ける際に、

表布をよじることで生じる、

まるで彫刻かのような凹凸と陰影が、

着用してなお際立ち、素敵です。

妻も年間を通して、ダントツで最も良く履くスカートです。

susuri 

ミィワンピース ¥40,000+tax

ワンピースは名作の多いsusuri。

正直、一番は何か?

あまりにたくさんが同時によぎるので決められない。

今回、ミイを選んだ理由はいたってシンプルです。

ボルトインシャツを上から着たらカッコ良かったから。

そして、お持ちのどんなジャケットも着ていただける、

コンパクトなデザインのワンピースだったから。

袖口にはたくさんのくるみ釦。

このワンピースの特徴は、肘下が細いこと。

アームホールのあたりはさほど小さなサイズではありませんが、

肘下は、キュッと細いデザインです。

背面もボタンがたくさんのかぶりのデザインです。

360度どこから見ても、ミィらしくなるように、

脇から裾にかけて、大きな三角マチを付けたような

切り替えがポイントです。

今更ですが、、ミイはムーミンの「ミィ」。

キュッと丸いネックラインが素敵なのです。

さて、いろいろ着てみます。

セットアップで式典の装い。

こちらの写真は、わざと白っぽく飛ばしていますので、

色の参考にはなりません。

シャツの袖がたっぷり見える通り、

袖丈は短めです。

春のあたたかい風に中、

空気を含んだかのようにフワフワと

動き回るマーチスカートの裾は、

見た目にも楽し気で、気分があがります。

もちろん日常着としてほしい人にも、

とってもお勧めのスカートです。

コンパクトなデザインは言うまでもなく、

ゆったりシルエットのカットソーも良く似合う。

バランスのとりやすいスカートです。

こちらはゴーシュのシルクリネンの

テーラージャケットをスタイリング。

お持ちの同系色のジャケットがあれば、

式典らしいスタイリングが可能です。

あとは、アクセサリーが重要です。

こちらのスタイリングでは、胸元の西別府さんの生花の

コサージュが本当に良く生えます。

履いているうちに、膨らむ場所や形が

微妙に変化するさまも、とても素敵なところです。

インナーに秋冬のコットンタートルを纏い、

全体にシックな印象でコーディネート。

トップスとボトムスがお互いを引き立てあう。

理想的なセットアップかもしれません。

スカートは、右側のほうがやや長めです。

susuri のデザインに良く登場する、

アシンメトレー。

ブラックはスミクロなので、、

カジュアルには使い易いかもしれません。

コットンパーカーに合わせて、インナーはボーダーです。

そうそう、こんな感じで良く履いています。。

そしてミィワンピース。

肘下が細いのが特徴で、そこに

連なる釦も素敵なのです。

カジュアルにはR.U. のThea にコットンニットの

リブ網タイツ。

上からイージーコートを羽織り、、、

春らしく明るいカシミアストールを。

式典の装いでは、パンプスヒールに

シルクのタイツ。

ネックレスには、ジュージェイのリングレースの

アクセサリー。

胸元には西別府さんの生花のコサージュを。

コットンですが、ちゃんと式典感は醸し出す。

もちろん、しっかりしたフォーマルを持っておきたい人には、

NO CONTROL AIR のフォーマル素材シリーズがお勧めです。

今回のsusuri さんの別注商品は、

どちらかというと、普段着に着られるものを

式典に寄せた感じ。

コットンでシワにはなるのですが、

もともとシワ感のあるウェザークロスですので、

着用で多少シワが入っても、あまり気になりません。

シワにならない化繊やフォーマル素材は、

普段着になるかどうかが人それぞれ。

susuri さんのこちらのシリーズは、そうではなく、

好きなら絶対に普段着で着るようなものにしたかった。

そのようなものを式典用にお探しの方には、

とってもお勧めな3種です。

今年、ノーベル文学賞を受賞した「カズオ イシグロ」。

僕は正直、読んだことがありませんでした。

だから、ノーベル賞を受賞するさらに半年以上前、

suusri さんの展示会に訪れた際、

「カズオ イシグロさんの、わたしを離さないでを

テーマにしました。(2017AW)」

そう言われても、あまりピンときていなかった。

そのまま、読まずに年を超えて、ノーベル賞を

取ったとき、今までにたくさんの素敵な本を紹介して

くださっているお客様から、

「絶対に読むべき。」

「私はね、最後に爽やかな風を感じたの。」

「他の人はどう思うか知らないけどね。」

その日のうちに買って読み始めた、「わたしを離さないで」。

2週間ほどたっぷりかけて、ゆっくりと楽しく読み進め、

僕も間違いなく、最後には爽やかな心持となった。

そして、susuriさんの作り出す洋服の雰囲気は、

まるでその物語の中に登場するそれと、ぴったりと重なるのです。

その本を通し、susuri さんがまたさらに、好きになりました。

そして、本をご紹介してくださったお客様はこうも言いました。

「あれを題材にするなんて、、その人はきっととても素敵な男性ね。」

爽やかな春の風に抱かれながら、susuri の服でも着てみましょう。

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