annabelle

牧歌的な佇まい

毎シーズン印象に変化がみられるsusuriの

コレクションにおいて、今シーズンのこのコートには、

個人的なsusuri観を最も強く感じた1着でした。

素材、デザイン、付属や仕様のこなし、そして雰囲気、

コートですのでその実用性、どれをとってもかなりいい。

お勧めのコートです。

susuri
ブランシーコート ¥76,000+tax

中世のヨーロッパ絵画に登場しそうなこの雰囲気。

「牧歌的」という言葉がしっくりくるデザインが、

なんともsusuriらしく感じてしまう。

ウールとリネンを用いた二重織のしっかりとした生地。

しっかりとしながらもふっくらとした仕上がり。

多色が入り混じる複雑な色合い。

全体に、表側はこげ茶っぽいチャコール。

裏面はキナリっぽいベージュに見える。

牧師のような立ち襟にくぼみのない平らな大きいボタン。

衿吊りを遊ぶデザインも更新されています。

前身は袖と身頃を一体化させ、後ろ身は袖を切り替えています。

視覚的にも面白いクラシカルなディテールです。

スタンドカラーは衿先を後ろへずらすことで

少し軽さが出てとっつきやすい。

生地の雰囲気とデザインがとてもマッチした1着。

重ね着にも対応できる緩やかなサイズ感。

にもかかわらず、すっきりとした印象。

着丈も、ワンピースやスカートにも似合いそうな

扱いやすく飽きない着丈。

これもまた年齢を重ねても着続けられるコート。

ブランドスタートから7年。

susuriが今までに描いてきた日常における様々なイメージは、

いったんの節目を迎えるかのような来春夏のコレクションもまた

力強い内容でした。素朴さから少し抜きんでた艶やかな色使いや素材感。

少しづつ変化してゆくその印象に、このコートのような

のんびりとした情景を思い浮かべる素朴でクラシカルな表情の

お洋服を見ると、今まで以上にその印象が際立つようにも感じます。

初めて訪れた英国の古着屋に見たようなとてもとても素敵な佇まい。

娘に引き継がれてもまだまだ現役で活躍しそうな布地。

そんなコートです。


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