annabelle

帯をキュッとね。

日常的には洋服を着ているし、夏に浴衣を着る習慣もない。

昔、体育の先生にむりやり柔道の初段試験を受けさせられたとき以外、

道着にも特に接してきた思い出もない。

そんな私ですら、「帯」を締める際に気持ちが引き締まる。

なぜだかわからない。

魔女の宅急便で、Kikiは空を「血で飛ぶの」と表現した。

日本人が抱く「帯」への思いもそれなのかもしれない。

帯のあるお洋服は、日本人によく似合うと感じます。

khadi and co(Bess Nielsen)
LUTHETIA カシュクールワンピース
navy ¥39,000+tax

デザイナー、モデルとしてパリで活躍していた

Bess Nielsen(ベス・ニールセン)は、1970年代からインドに渡り、

そこで見た素材の素晴らしさに魅了させる。

現在では、たくさんの人に知られるところとなった、「khadi(カディー)」

と呼ばれるインドでしか手に入らない手紬(てつむぎ)、手織りの素材も

いち早くファッション業界で使い始めた、第一人者である。

彼女の素材を見る目は非常に厳しく、良いものを厳選し、

カジュアルな価格の範囲で提供できるものを作り続けている。

カシュクールのデザインで、ネックや見返しがしっかりと

施されたシンプルなデザイン。ネームにはブランド名のほか、

「BESS NIELSEN」のロゴも印字されている。

羽織って着ることがメインになりそうなお洋服ですが、

きっちりと帯を締めることで、様々な表情を楽しめる。

帯を締めることで、ナチュラルなシャーリングも。

black

ブラックはネック裏と、見返し布がはっきりとした配色となる。

着たら見えないのですが、気分は多少軽くなる。

羽織った際には、内側のグレーがチラリと見える。

SUSURIのマーチスカートに合わせて、青とサクラ。

春らしい色合わせです。

シャツ生地を少しだけしっかりしたような素材ですので、

今時期は春コートの内側に着て、温かくなるにつれ羽織として。

初夏から梅雨寒のあたりまで十分に活躍し、ブランドでは年間

通して提案している素材ですので、秋ももちろん着ていただき、、

つまりは、、着たいときにいつでも着ていただけるお洋服です。

こちらの写真は、下にmaison de soilの刺繍シャツを着ています。

そして何より、BESS NIELSENの作るお洋服は、とっても着心地がいい。

男性の私もパンツはよく履いております。BESS はとても大柄な女性らしく、

展示会では彼女のサイズであるMサイズをよく試着させていただきますが、

デザインはもとより、その着心地の良さに驚かされます。

blackを羽織で。

内側には、先日ご紹介した maison de soil のロングシャツチュニックを。

ゆったりシルエットですが、モノトーンですっきりとした印象。

帯をキュッとすると、また違った印象に。

日本人の、、いやアジア人の血でしょうか。

とりわけこのハイウェストではない、重心の低い帯位置は、

日本人女性にどんどん着ていただきたいデザインです。

ポケットもございます。

やや低めの位置。

わたくしは40代半ばにしても、気分で着るものに変化が出ます。

つまり、新しい発見やそこに対する喜びがあります。

昔、ミュージシャンの甲本ヒロトさんがこんなことを言っていた。

「同じミュージシャンばかり聞く人はね、、もしかしたらね、、

ロックの扉の前に立った状態なのかもしれません。」

「思い切ってノックして、その扉を開けてほしいな。」

「そこには知らないだけで、たくさんの素敵なロックが待っている。」

わたくしは音楽には没頭しませんでしたが、洋服がずっと大好きでした。

とりわけ、洋服を着ることが大好きです。

まだ帯をキュッとしたことがない方。

ぜひ、キュッとしてみてください。

<お知らせ>

暮らしとおしゃれの編集室」の連載が更新しております。

こちらも帯をキュッとしていますよ。

ぜひご覧ください。

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