annabelle

面白がって着て欲しい

本格的な季節の変わり目に、「そろそろ秋冬ものを出さないと」というお客様が増えてきました。同時に、まだまだ日中は暑い日も多い中、夏物から離脱できない方もチラホラといらっしゃる。春と比較すると需要は大きくはないものの、こういう季節に一番ちょうどいい洋服は間違いなく長袖のシャツ、ブラウスです。暑ければ袖をまくれるし、着方によっては羽織になる。だから場合によっては半袖に羽織るのもあり。今日はスタイリングが楽しくなるブルゾン風のシャツをご紹介致します。

<通信販売はこちら>

FIRMUM リブブルゾンシャツ ¥27,500(税込)

羽織やすく、袖捲りもしやすいブルゾンシャツは、生地が今の季節にぴったり。もちろん今ちょうどいいということは春にもちょうどいい。素材は綿麻のシーチングで、この写真の無地のタイプはコットン50%、リネン50%。この後で登場するブロックチェックはコットン86%、リネン14%です。混紡か交織かの違いもありますが、どちらもコットンリネンのシーチング織なので、季節を問わずちょうどいい時にどんどん着てほしいお洋服です。

ネック周りと袖口がリブで、いわゆるブルゾンタイプのデザインです。ここが変わるだけで全くシャツとは別物だから面白い。自然な感じで醸せる意外性も嬉しい洋服です。

袖は立体的な2枚袖で、主張しすぎない程度に前に振っています。

後付けの袖はどちらかというとシャツではなくブルゾンの仕様です。

ラウンドした裾はシャツの要素。

背面をセンターで接いだデザインはどちらかというとジャケットやブルゾンの要素。様々な要素を混ぜ込んだブルゾンシャツ。

こちらが無地のブラックです。

そしてこちらが少し組成の異なるブロックチェック。組成は異なりますが、仮に「同じ」と言われたら「そうか」と思うほどでそこまでの大きな差は感じません。

組成は異なりますが、メーカー品番も同じですので3色展開という扱いで通信販売ページも作っております。

まずはナチュラルをシンプルにロングスカートに。スカートはロングならどんな形でも似合うと思います。ここまで長くなくても合わせやすいので、好みの丈のスカートに合わせてぜひ。

ゆとりはしっかりありますが、さほどダボっとした大きさを感じさせない設計です。

前を開けて袖を捲って。インナーにはCLOSELYの長袖のリブカットソーを合わせています。まだ暑かったら脱いでもOKなスタイリング。

ブルゾンをタックインしているかのような見え方が面白い。この上からベストを重ねてもいい。

NativeVillageのリバーシブルベストを。

ブラックはゴーシュのジャンパースカートに重ね着。インナーにはCLOSELYのパイルパーカーを着ています。

全体のボリュームバランスもアナベルが好きな感じ。

ボトムスをSPのワイドパンツに合わせて。おそらくアナベルからなくなることのないタイプのパンツです。お弁当の定番から卵焼きとウィンナーがなくならいのと同じくらいなくならないでしょう。

普通のシャツではないけれど、普通のシャツを気兼ねなく着る感覚で着ていただけるからいい。

タックインをしてよりこのシャツの個性を全面に。

最後はブロックチェックです。まずは合わせやすいロングスカートに合わせて。インナーにはCLOSELYのパーカーを。

シャツやブルゾンからパーカーを出すスタイルが広まったのも90年代なのではないだろうか。ありとあらゆるスタイルがファッションに取り入れられていたのが90年代のパワーだと思います。このシャツにはあの時代を感じさせる懐かしさと、ファッションの本来の楽しさを実感できるユーモアがある。つまり、、何か新しい着方はないものかと色々とやりたくなる。

こちらは上下FIRMUMのスタイリングで、FIRMUMではコーディネートに使わなそうなベルベットのダンスシューズを合わせてみました。バッグもベルベットでメンズライクになりすぎないようなバランスを取っていたいのがアナベルのスタイルです。

上に何を合わせようかな?と思って妻が選んだのがこれ。HAVERSACKのスウェットボレロ。

インナーと羽織の高低差をつけるスタイリングは僕も妻も大好きなスタイルの一つです。ボレロの代わりにベストでもいい。ちなみに90年代ではシャンブレーシャツにGジャンを重ねて着ておりました。

こちらもタックイン。これから洋服を重ねるほどにこの洋服のデザインが効いてくると思います。

先日ついに息子の方が「古着屋に行ってみたい」と発言しました。妻と娘が選んで買ってきたリーズナブルな洋服と僕のお下がりしか着たことのない息子が、高校生になって初めて自分の洋服を自分で選んでみたい気持ちになったみたいです。しかも古着というのがいい。どこに行ったらいいか?というので君が買える値段の面白い古着は下北じゃないか?ということだけ伝えておきました。果たして最初に息子が買う洋服がどんなものか?楽しみでしかたない。ちなみに僕が15歳の時にはじめて自分で選んで買ったまともな洋服は、LEEの101のリジットでした。当時はリジットとかいう以前にそれしか選択肢がなかったのですが。。購入したのは池袋の東武百貨店。ものすごい丈上げが必要で恥ずかしかったことは今も忘れません。しかもお守りかの如く今も自分のクローゼットに眠っている。正直、もう穿けないほどズダボロですが、これはなんか捨てられない。このデニム1本で本当に色々着ましたからね。

今回ご紹介したFIRMUMのシャツは、超個人的な意見として、その時代の古着屋さんにあった洋服のような匂いがします。70年代に日本語訳された「チープシック」は今でも名著として業界の教科書のような扱いになっておりますが、しかしお金をかけずに自分と向き合いながらしっくりとくるオシャレを探して行く姿勢はその後の日本のストリートファッションにも大きな影響を及ぼしたのだと思います。多分デニムに合わせてもチノパンに合わせてもそれなりにいい雰囲気になってくれる。これ一つで色々着て欲しい。スタイリングを作っていて、そんなことを感じる洋服でした。

 

 

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