意外と楽しい助走期間
今から18年前、メンズブランドに勤めていた時代に数年に渡りヨーロッパの展示会に参加しており、年に2回渡欧していました。展示会となると参加ブランドが同時日程でいっせいに動くわけですから、現地に夜遅い時間などに到着すると「あー、この人たちも参加するんだ」などと軽く挨拶を交わします。その中に、HAVERSACKの方々も居ました。イタリアのファッショニスタの中に居てもダントツで目立っていたHAVERSACKデザイナーは、当時からこんなパンツを穿いていました。
HAVERSACK 墨染ギャザーパンツ ¥39,600(税込)
HAVERSACKの洋服の多くが各国の軍物やワークウェアを参考にしたトラディショナルなもので、僕から見ると「こんな軍物ありましたっけ?」みたいなものがけっこうあり、聞いてみると「あるある、よく見るよ」と返ってくる。やっぱり古着なんかを見ている量が全然違うのかと思います。
ウェストはゴムと紐です。ゴムにステッチを打ったシャーリングのウェストがタックインをしてもかっこいい。
裾にもゴムが入ったギャザーパンツ。
横から見ると、後ろの方がギャザー多めのデザインです。
奈々さんはこのパンツを穿くたびに、「このパンツ穿いたらなんでもオシャレに見える」とまで言うほど褒めています。たしかにその通りで、結構色々試しに合わせてみましたが、まさになんでも来いな印象でした。
大きめのTシャツに。
今回はHAVERSACKのボトムスには珍しくサイズ1だけのセレクトししています。秋冬ということもあったのですが、いずれにしても太いので、長さがしっかりあった方が良いのでは?ということでのサイズ1のみのセレクト。だいたい160cmくらいのイメージで作っているので、デザイナー的にはもう少し短い丈を想定はしているのでしょうが、155cmの妻が穿いても長すぎないと感じたため、サイズ1のみといたしました。
アウターを着て。短いアウターも可愛らしく着られそう。
こちらはNO CONTROL AIRの裾フレアーの長めのシャツに合わせて。
タックインもかっこいい。
着丈短めのトップスももちろん似合う。きっと冬場に登場するセーターもよく似合うことでしょう。
先ほどのNO CONTROL AIRのシャツの色違いを羽織としてスタイリング。
このシャツはポケットがあることもあり、より羽織っぽい。シルエットも羽織っぽい。
しっかりジャケットを合わせてもかっこいい。
洋服ってなんでもそうかもしれませんが、作り手のイメージをできる限り自分なりに理解してから着るとより一層素敵なスタイリングができると思います。それはそのイメージに迎合したり、その逆をわざとやってみたり。今回はどちらかというと迎合したスタイリングだらけにしてみました。わざとふんわりした印象の洋服と合わせてみても面白いチャレンジになると思います。季節の変わり目はすぐに身につけない洋服を買うことがほとんどだと思いますので、家で色々試しに着てみるのも面白い。シーズンど真ん中に向けて、今は助走しながら秋冬物を見たり買ったりするのが楽しいでしょう。