annabelle

SAFUJI受注販売会

<SAFUJI受注販売会>
2025年7/19(sat)-21(mon)
11:00-19:00 annabelle304にて

裁断パーツの山の中から一つ取り出して、「これは使えないんだ」と彼は言う。こちらからすると「ん?」となるほど、なぜなのかわからないような小傷がある。小指でその小さな小さな小傷を指して、「場所が悪い」と言う。正直、この段階では、「それを無しにしていたらかなりのロスが出るのでは?」と考えてしまいピンときていなかった。どうお客様目線で見ても大袈裟なんじゃないかと思うくらいの、小さくて傷と呼べるかわからないほどのものだ。

彼は「ほら」と言って、裁断パーツを財布の形にして見せてくれた。「あ!」と、その時点でわかる。ちょうど財布の折り返しの部分にあたるその傷は、あんなにも大袈裟なのでは?と思っていたはずなのに、今ははっきり気になる傷としてそこにある。小さな手漕ぎボートを広い海で見つけるのは至難の業だが、池なら誰もが探すことができるというものだ。彼はこの小傷に気がつき、なおかつその小傷を問題のない場所に導きながら効率よく裁断していると言う。

裁断作業をただ眺めて見ていると、裁断がなぜ彼にしかできないのか?と不思議に思うほど軽快にこなしているのだが、聞いてみるとそこには経験値が必要であることがわかってくる。(写真は2022年のもの)

一方で縫製や仕上げは、女性陣のほうが今や手が早いという。そこはうまく役割分担ができているようだ。

こうして、細かくはいくつもの工程を経てお客様のもとへ届くわけですが、経年変化を良しとしているSAFUJIの革製品たちは、実はお客様が使い込んで初めて完成する。大袈裟ではなく、販売しているとその意味がよくわかる。同じ商品の同じ色でも、お客様によって色が違ったりするから面白い。どのくらい手に取るかやお財布を持ち歩く際にどこに入れているかなど、ちょっとしたことで様々な違いが生まれてくる。その使い始めてからの姿を見て、そしてお客様との会話を通して気がつくことも多いそう。だから全国を巡回する展示販売には必ず立って販売するようにしていると言う。

上は僕が3年ほど使っているもので、下は妻がもっと長く使用しているもの。お財布って、クラフト好きの方なんかは一生使ってやるくらいの心意気でお手入れし続けて、時には修理をして使っています。その全く逆に、半年に1回は変えるという人や、一年に一度必ず変えるという方もいる。僕ら夫婦はその真ん中くらい。僕は2〜3年で変えたくてウズウズしてくる。毎年変える方はきっと道具というよりはお守りに近い源担ぎのような感覚が強いのだと思います。それも行事みたいで楽しいかもしれません。

これはスタッフ横やんの小財布。横やんは少し変わったタイプで、一度変えたけどまた以前のものを使ってみたり、さらに昔に使っていたもをひっ張り出したかと思ったらやっぱり新しいものを買ってみたり。自由な感じです。

右がミニ長財布で左が小財布。以前は横やんもミニ長財布を使っていました。そして小財布を使い始めてすぐに「無理」と言って、昔買ったという馬鹿デカい財布を使い始めた。そしてまた極端に小さな小財布に。。

小財布とはいえお札、小銭、カードがしっかり入り、今は全く何のストレスもなくこれを使っているようです。

小銭もよっぽど溜め込む人でない限り何の問題もない大きさ。

僕もこのサイズに憧れつつ、他の中間的なサイズも魅力的で悩んでしまう。

これは僕が5年くらい使っているカードケース。カラーは、今は販売が難しい箔のゴールドです。

箔だから少しづつ落ちてくるのですが、この下地のナチュラルが見えてくる感じもかっこいいのです。

その最たる経年変化がこちら。これは横やんのパスケースですが、元々は上の箔のゴールドで、使い始めたのは僕と同じ時期です。僕はカバンに収納して使い、横ヤンはポケットに入れて使っていた。その使い方がこの差を生んでいる。

2〜3年で財布を変えたくなる僕にとってはちょうどいい約3年ぶりの受注販売会がもうすぐ始まります。3日間限定となりますが、皆様のご来店をお待ちしております!中日(なかび)の20日は大切な国政選挙。選挙に行ってから、ぜひお立ち寄りください。

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