annabelle

定番とは

先日、定番にまつわる取材を受けた。

定番と聞いて誰もが想像するもの、、、

デニムといえば、LEVI’S 501。

トレンチといえば、Burberry。

バスクシャツといえば、Saint James。

シェットランドといえば、JAMIESON’SやPeter Blance。

それらは確かに定番で、僕の中では洋服に携わる以上、

生涯大切にしていきたい服たちだ。

しかし、アナベルで重視する「定番」とは、もっとパーソナルなもの。

その人のクローゼットで、5年、10年活躍している洋服があったら、

それがまったくベーシックでもトラディショナルでもない服であっても、

その人にとっては大切な「定番」なのだと思う。

アナベルは、僕らのフィルターを通して、「そうなりうる」、、、

と感じたものを全力で紹介できるお店にしたい。

この秋冬、お店で僕が着ている時にやたらと、、「どこのブランド?」って

聞かれたベストがあった。

素材は昔のブランケットだし、形も野暮ったいし、少し重い。

でも僕は気に入って、7年間毎年着ている。

昔の「Arteporvera」のリメイクベストだ。

今日はArteporveraの春のカーディガンをご紹介します。

Arteporvera コットンシャンブレーカーディガン ¥12,600(税込)

ご夫婦で営むこのブランドは、男女兼用できそうなものが多い。

このカーデは、形は女性向きで、素材はやや男性的だ。

ご夫婦でやっているブランドには必ず同じ質問をしたくなる。

「もめないんですか?」

Arteporveraの鹿野さんは、即答した。

「もめます!ケンカです。」

このカーディガンの袖口は少し変わっている。

レディースではあまり見ない仕様だ。

筒袖ではなく、カフス仕立てになっている。

普通に考えると男性の発想だ。。。。もめたのかな?

そんなことも考える。

そして最も大きな特徴はこの首ぐり。

普通のレディースのボレロカーデは、ここが丸くなってつながっている。

そうすると、下に落ち感が出て女性らしいのだが、

欠点として肩からずり落ちる。

しかし、こうすることで、肩がしっかり収まる。

これもやや男性的な発想だ。。。もめたかな?

先週の大寒波の中、妻がプルプルしながらモデルをしてくれた。

基本、モノトーンでやわらかい印象に。

妻の顔は寒さでこわばっている。

タイツやバッグで色をさす。

薄い素材で、立ち上がりからしっかりワンシーズン

着ていただけるカーディガンです。

インナーには、アナベルで3シーズン目のお取り扱いでもある、

「いいポケット」のTravail Manuelのミニ裏毛のチュニック。

今シーズンは、定番色のグレーと、

やさしい印象のオートミールが入荷中です。

ちなみにTravail Manuelもご夫婦で営んでいる。

こちらも即答だった。

「いや、全然。。。。」

それぞれだ。

何が「定番」になるかもそれぞれだ。

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