風の通り道
昔、ジブリの宮崎駿監督がこんなことを言っていた。
「風が吹くとね、、髪の毛が、、、こう、動くでしょ。
僕は、その髪の毛の動きをアニメーションで表現する
ことに、すごくこだわりたいんです。」
まだ10代だった僕は、その言葉に何も感じなかった。
ただ、なぜかその言葉をずっと覚えていて、
大人になって改めて、ジブリ映画の素晴らしさを思い知った。
きっとあの監督は、いつも子供のように一所懸命に
伝えようとするから、、だから覚えていたのかもしれない。
だから伝わる作品がたくさんあるのだろう。
アナベルもそんな洋服を紹介できるお店になれるだろうか。
自分たちの作った洋服を目の色を変えて伝えようとする
作り手やデザイナーの洋服は、絶対にすばらしい。
ふんわりした、心地いいワンピースのご紹介です。
ゴーシュ コットン吊裏毛ワンピース ¥18,900(税込)
一応、ネイビーだが、写真でもわかるとおり、
何となく、ほんのりと緑がかっている。
そしてグレイッシュでもある。
コットン吊裏毛は、吊編み機という古い機械を使って
ゆっくりと編みあげる。1日機械を動かし続けて10mくらいだろうか。
効率の悪さから、現代ではほとんど使われなくなったが、
いいところがたくさんあるから、残っているのだ。
こちらはライトブラウン。
やや赤みが強く、こちらもグレイッシュだ。
吊編み機は、糸そのモノに余計なテンションをかけず、
素材本来の良さを引き出すのには、ベストな方式だ。
だから、吊編み機で編まれた素材は、軽くてふんわりしている。
そして、丈夫な上に何度洗濯を繰り返しても
そのふんわり感を保つのがその大きな特徴だ。
なにかとフワフワしている妻に着てもらった。
風もいろいろだ。
今の風は冷たいし、強すぎる。
みんなに嫌われがちな風だ。
ポケットに手を突っ込んで、気軽に毎日でも
着たくなりそうなワンピース。
大きな後ろ身頃と、大きなアームホールは、
ゆったりしながらも女性らしさを感じさせる、
素敵な風の通り道。
ふんわりしたワンピースには、ふんわりしたストールが良く似合う。
この角度が一番かっこいい、、と僕は思う。
立春は過ぎたけど、まだ寒い2月下旬。
春分の日が近づくと、、一気に空気が変わる。
みんなが春を感じ始める3月中旬。
やっと心地のいい風が吹き始める。
ゴーシュのふわふわのワンピースは、
そんな季節にピッタリのワンピース。
重ね着でインナーを変えながら、
巻くストールの素材を変えながら、
空気をたくさん含んだ、フワフワのワンピースに
風が吹き抜けた時、このワンピースの良さを
実感するはずです。