季節のように
妻はわかりやすい性格で、観察しているるとすぐに今の気分やお気に入りがわかります。というか、自ら推してきます。今日はここ一年程、明らかに妻のお気に入りであろうブランドを２つ取り上げたいと思います。
Arepovera リネンシーツリメイクパンツ ￥33,000（税込）
アルテポーヴェラは、僕が前職の出張先のあるお店で見つけて気に入って、妻にお土産で買って帰ったのが初めてのブランドとの出会いでした。記憶が怪しいですが、、2007年か2006年あたりのこと。当時彼らは今よりもっとリメイクを多く手がけていて、僕が買ったエプロンワンピースも、ヴィンテージのテントを解体して作ったものでした。現在は、いい雰囲気のヴィンテージ服の値段が上がりすぎていることと、そもそもたくさんは手に入らなくなってきていることから、ワンシーズンでだいたい２シリーズくらいしかリメイクは作れないそうです。今回はフランスの古いリネンシーツをリメイクしたパンツで、所々に残るステンシルの跡やマジックで書かれた文字の後がいい雰囲気です。
こちらはAタイプで全体に生地の風合いや色合いがだいたい同じような感じです。もちろん１点もの。そしてウェストはゴムと紐で、フロントに２タックあるブランドの定番的存在のパンツです。
もう消えそうな文字がよく見るとあったりします。そして今回は裾の仕上げが断ち切りの落としミシンです。なんとなくこの生地の雰囲気にぴったりな仕立て。
バックスタイルです。ワークスタイルな雰囲気のパンツだけどポケットは両玉縁というのもちょっとアンバランスでいい。
こちらはBタイプです。左右で色合いや風合いが異なるのが特徴です。
後ろから見るとこちらの左右で異なるのがわかります。つまり横から見ると、、、
こうなります。AとBどちらが良いかは好み以外ありません。このパンツが気に入った方は直感でぜひ。モデル着用はAタイプですよ。
展示会は昨年からすべて妻に同行してもらっているのですが、自分の個人オーダーをする時の真剣さが特にすごいのが、今日ご紹介する２つのブランドです。
HAVERSACK ボレロブルゾン ￥46,200（税込）
そうです。妻が最近一番個人発注が多いのがHAVERSACKです。昔はちょっと苦手意識を持っていたブランドなので、やっぱりあらためて、ファッションは気分が大事だと思います。このボレロブルゾンは、夫婦共に展示会でお気に入りだった一品で、妻は当然個人発注をしています。春の羽織としては少し高額かな？と思われますが、触ってみると実にしっかりした感触で、総裏であることもあってけっこう温かさもある。今からすぐに着始めて（妻はもう何回も着ています）、最終Tシャツなどの上に羽織る感じで４月下旬辺りまで着る感じです。また春物ですが、確実に秋も着る洋服です。
このリブ上がりがオシャレですよね。ショートブルゾンをちょっと抜いて着ているようにも見える感覚のお洋服です。
生地はブランドのオリジナルで、先染めのチェック柄の上にステッチがかかったようなジャガード織の生地です。ステッチはキルティングステッチではなく、織柄ということです。とても凝ったセンスのいい生地だと感じます。
ゴーシュの完売したヒッコリーのパンツに合わせて。すっきりとした丈感がワイドパンツやボリュームのあるボトムス、今回はスタイリングがありませんがワンピースにもとてもよく似合います。
こちらはNativeVillageのスカートに合わせて。
妻は現段階では、FIRMUMのサカナヤパンツとfreeman-Bのカシミアセーターに合わせて、その上からメルトンのオーバーコートを着て楽しんでおります。
端境期と言われるこの季節が、昔は妻の朝の着替えを悩ませておりましたが、今は意外にすんなり決まっています。なんでだろうと考えてみると、この一年半、annabelleでフルで働くようになった妻は、今まで持っていなかった端境期仕様の洋服を結構手に入れているのです。薄手のカシミアもそうですし、秋にも着られそうなこのブルゾンもそう。そしてその上から着て感じのいいコートも手に入れている。そしてそうやって端境期の洋服を少しづつ手に入れてみると、それらを結構着るな、、と気がつくのです。すごく着るから、「着過ぎかな？」って気にするほど。今まで、「いらないんじゃない？」って思っていたはずの端境期のお洋服が、実はあったらすごく着ると気がつくと、より一層おしゃれが楽しくなる。そしてそのお気に入りは、気分によって移り変わる。日本の季節のように。