本格派
デザイナーは皆、程度の差はあれど、
古着へのリスペクトはあるはずだ。
ラルフローレンのアトリエは、
店が何軒も構えられるほどの古着で埋め尽くされている。
機能から生まれた秀逸なデザイン、
実需にかなう質実剛健な生地感。
そういったものを女性のファッションに取り入れたものを、
本当の意味で、「メンズライク」というのでしょう。
彼の作るお洋服には、
古着へ強い敬意を感じます。
orslow
vintage fit chino ¥17,800 + tax
khaki
いわゆる「チノパン」の原型ともいえる
チノパンがある。
我々が「ミリタリーチノ」と呼ぶパンツだ。
通称「45チノ」(ヨンゴーチノ)。
年代によって、デザインディテールや
シルエットが違う。
こちらは、ボタンフライなので50年代の
ミリタリーチノをモチーフにしたのでしょう。
その王道ともいえるストーンとした
ストレートシルエットは、今もなおカッコいい。
「Vintage Fit」と銘うっているだけあって、
そのつくりや生地は、かなりの本物志向。
帯裏やポケット布もスレキを使い、
当時の雰囲気を引き継いだ印象だ。
素材も打ち込みのいい、
ハイカウントなチノを使っている。
はじめのうちは、やや硬さが残るが、
馴染んできたときの風合いはたまらない。
ぜひ、女性にも体感してほしい。
今回はミリタリーチノらしく、
黒の革靴で、メンズライクなスタイリング。
155cmの妻で、ひと折しています。
ややワイドなストーンとしたシルエットは、
フラットシューズをはじめとした女性らしいシューズとも
コーディネートしてほしい。
最も現代的なヴィンテージの一つと言っていいでしょう。
この秋、本格派のチノにも触れてみてください。