annabelle

アルテポーヴェラ

きちっとしたトラディショナルなジャケットも

素敵だが、なんだか感覚的な何と呼ぶべきなのか

あいまいなモノもいい。

これが気に入った日には、ジャケ買いして大当たりした

レコードのように嬉しいはず。

山積みになった古着を自らの手でリメイクすることから

ブランドをスタートさせた、ARTEPOVERA のデザイナー、

鹿野さんは、きっと自分の手を動かして動かして得た、

理屈ではない染みついた感覚のようなものを大切にすることで、

ブランド全体の不思議なムードを作り上げるのでしょう。

ARTEPOVERA(アルテポーヴェラ)

Linen ×Cotton MIX ジャケット

¥19,000 +tax

black

4素材使っているため、はっきりとした黒というよりは、

色あせた雰囲気のブラックも混ざり合う、スミクロのような雰囲気。

ブランド名のARTEPOVERA は、1960年台にイタリアの若い芸術家を

中心に起こった、芸術運動の名前からとったものだそうだ。

鹿野さんは、その芸術運動にとても共感を覚え、影響を受けている。

袖はややしっかりとしたコットン裏毛を

使ってるため、袖をまくるとフォワフォワした

裏毛部分が見えてくる。

前身頃はリネンヘリンボーンの布地で、裏が少し起毛している。

前身頃の見返しがそのままラペルになって、

上衿も見返し布と同様のものを使っている。

こちらはリネンの高密度な平織素材だ。

背面の布地はコットンの高密度な素材で、

あとからブラックで染めることで、それぞれの

染まり方が微妙に異なって面白い。

少し男性的な発想の洋服が多い同ブランドだが、

アナベルの他の洋服ともすこぶる相性がいい。

先日、「暮らしとおしゃれの編集室」でも

ご紹介したスタイリング。

susuri のチンカラーシャツの上に羽織る。

そう、なんだかカーディガンを羽織る感覚で

着られてしまう。

「襟の返り点がどうのこうの・・・」

そんなの関係ない。

着た人になじんでどうとでもなるようになる。

そんな感じ。

さりげなくワンピースなんかに

取り入れてもいいのです。

着丈のバランスだけ見てあげれば、

どんなデザインのワンピースにも取り入れていける。

ちなみに今回下に着たワンピースはこんなデザイン。

ガーゼのブランドao さんのコラボシリーズの、

クラシックなデザインのワンピース。

セットでほしいくらい良く似合う。

巻物も楽しみつつ、コートを着るまでの2か月間、

いろいろな洋服に羽織る感覚で着てほしい。

もちろん、オーバーコートをお持ちの方は、

そのまま上からコートを着てかっこいい。

素材はコットンリネンなので、多少の起毛感はあるが、

春にも十分に活躍する風合いだ。

ヨレっとした雰囲気がかっこいいお洋服。

わざとらしくならないように、そんなお洋服を作るのは、

とても難しいことだと思うのですが、

ARTEPOVERA の鹿野さんは、それがとても得意なデザイナー。

ひょうひょうとした、寡黙な男性のデザイナー。

古着を知つくした彼が、肩の力を抜いて作った洋服は、

かしこまらず、ひょうひょうと着てほしい。

とてもおしゃれな気分になれるはず。

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